
Jリーグ百年構想をベースに、地域に密着した活動を行なう中で、地域との協力・信頼関係を構築し、子どもたちのサッカーや選手育成環境の向上を目指します。エスパルスが一段と地域に溶け込み、さらにたくさんのサッカーファンが増えるように日々活動しています。
Jリーグ・アカデミー
エスパルスアカデミーセンター長(アカデミーダイレクター)
池谷 孝
エスパルスのアカデミーの活動は、Jリーグの「サッカーで社会を変える」という百年構想に基づいています。
まず、Jリーグと良好な関係を築きつつ、巡回スポーツ教室やサッカー教室、イベント開催などによってスポーツの楽しさを体験していただきエスパルスのファンになっていただく活動を行っています。また、さまざまな活動がサッカー少年やサッカーファミリーを増やす原動力になることも目標のひとつです。
さらに、指導者養成のための各種講習会や選手指導を積極的に行いながら、研修や視察によって集められた情報もスタッフや地域指導者の方々と共有し、プレーヤーズ・ファーストの実現や子どもたちの健全教育、選手育成、指導者育成など育成環境向上に意欲的に取り組んでいます。もちろん、私たちエスパルスコーチ自身の資質向上にも熱心に取り組んでいます。
これらの活動により、いっしょに呼吸するようにみなさまにエスパルスを身近に感じていただくだけでなく、スポーツを通じて生活に潤いをもたらすという意味での地域貢献の役割も果たしています。
そして私たちの活動の最大のゴールのひとつは、エスパルスで活躍する地元出身のトップ選手を誕生させることです。子どもの頃から常にスポーツが、サッカーが身近にある暮らしの中からトップ選手が生まれその活躍に歓喜する。地域が盛り上がりエスパルスの勝利をともに喜んでいただく。暮らしに輝くものがある。皆さまのお力を得ながら、そういう豊かさをみなさまと共有したいと思っています。
1.巡回スポーツ教室
サッカーの楽しさをひとりでも多くの児童に体験してもらい、サッカーを広めるために、2010年度はホームタウン静岡市全域、東部エリア、中西部エリアの市町村で各自治体の協力連携をいただきながら、275園の保育園、幼稚園で巡回スポーツ教室を実施しました。参加児童は10,000人となり、年々活動の範囲と質を向上させています。これまでの活動でたとえば静岡市の70パーセントくらいの小学生がスポーツ教室を経験したことになります。スポーツ教室では、健全育成の意図も含んだ、よい運動プログラムを提供でき、児童と保育士の方々や保護者にたいへん喜んでいただいています。また、トップのリーグ戦の観戦の機会も3年目を迎えました。
2.指導者の養成(講習会)
子どもたちがスポーツの楽しさを知り、技術を向上させるには優れた指導者が必要です。エスパルスアカデミーでは、県サッカー協会の技術委員会と密接な関係性を持ちながら、地域指導者資質向上に取り組んでいます。2010年度も、東部、中部、中西部の各地域および2、3、4種の各種別指導者を対象に、講義と実技を織り交ぜ実施し、およそ延べ1,700人を超える指導者に参加していただきました。これからもプレーヤーズ・ファーストの観点から、サッカーの魅力と技術を的確に子どもたちに伝える指導者の育成を目指します。
回を重ねるごとに、参加される方々や地域とエスパルスの信頼関係が深まっていることを実感しています。これ以外にも静岡市、富士市の保育士の先生方対象にも行うなど教育・スポーツ全体の活性化にも寄与しています。今後も県サッカー協会技術委員会や地域指導者との連携をさらに強めながら子どもたちの育成環境改善に取り組みます。
3.コーチ派遣・選手指導
もっとサッカーを好きになってもらいたい、もっとサッカーが上手になってもらいたい、エスパルスのアカデミーでは、キッズリードFA、ジュニア、ジュニアユース年代の静岡県トレセンをはじめとして各地区トレセンに延べ90回のコーチ派遣やサッカークリニックを行い、5,000人を超える子どもたちを指導しました。オーストラリアのU-15の子どもたちの指導も行い国際交流も果たしました。地域の子どもたちによい指導をすることで、静岡県全体のサッカー熱や習熟度がアップしていきます。
4.コーチの研修・教育
エスパルスのコーチとして、高い指導の質、教育力や人間性に優れたコーチの育成を目指して意欲的に取り組んでいます。年間を通して研修を毎週実施し、綿密なプログラムに従って、コーチの指導力や実技力、人間性、マネージメント力、プレゼン能力向上などを図りながら総合的な資質の向上を目指しています。内外での研修や視察分析も織り交ぜJクラブの中でトップクラスのスクールコーチ育成へまい進しています。
5.タレント育成とゲーム環境整備
育成部のU-15がクラブユースで優勝を果たしました。U-18もクラブユース、高円、Jユースでよい成績を上げることができました。SSのU-15も県内で力をつけてきており今後に期待が持てます。また、U-13エスパルスジュニアユース、エスパルススクールジュニアユース選抜の2チームが東海ボルケーノリーグに所属し、U-18ユースは来期から全国プリンスに参加します。いずれの選手も拮抗したゲームを通して技術や協調性を学び大きく成長しました。
また、今年度は4つのSDFスクール内によりクオリティを重視したアカデミージュニアも立ち上げ1年がたちました。育成のすそ野が広がり、充実する中で、将来プロを目指す選手のみならず、高校などで活躍する選手など広範な選手育成ができています。8月につま恋で行われたJリーグU-12サッカーフェスティバルでは、キューズエスパルスFCが他のJリーグのジュニアユース選手と交流を深め、一体感を感じながら2泊3日の充実したサッカーの時間を過ごしました。
さらに今後はスクール生のゲームの機会を増やす工夫も進めていきたいと考えています。
6.普及活動とサッカー教室
スポーツの楽しさ、サッカーの楽しさや仲間と触れ合う喜びを伝えるために、通年でハンディキャップ児童対象サッカー教室、レディススクール、サッカークリニック、前座試合、キッズリードFA、さらには介護予防いきいき健康プロジェクト(サッカービクス)などを開催しています。親子サッカー、サマーキャンプ、チャイルドキャンプは恒例の行事として好評を博しています。
さらにがん支援チャリティリレーフォーライフへの協力や地域の子ども対象のサッカー教室など、スポーツ人口の拡大に貢献しつつ、ホームタウン室や広報とも連携しながらエスパルスをより身近に感じてもらうための活動を展開しています。静岡市健康づくり推進課の要請を受け、でん伝体操の映像化にも協力するなど広範な普及活動を継続していきたいと考えています。