歓迎セレモニーを終え、ピッチに着いた頃には17時。昨日の暖かさとは打って変わって、気温が10度を下回り、やや暗くなりかけるという悪条件。今季の新ジャージを着込んでピッチに姿を現した選手たちは寒さを感じながらも、鹿児島キャンプ初日の練習がスタートした。

軽くジョギングをしたあとは、沖縄キャンプの初日でもそうであったようにフィジカルトレーニング。バーベル、ダンベルでスクワットを行い、またバランスボール、メディシンボール、チューブなどを使った体幹を鍛えるトレーニングなどのサーキット形式のトレーニングで体を鍛えた。

「先週は1度しか筋力トレーニングができなかったことと、キャンプではゲームがあるのでその間に入れたかった」
と小林伸二監督はその意図を語る。寒さのせいか、選手たちは黙々と自らの筋肉をいじめ抜いた。

その後は、2組に分かれて、ピッチの縦をインターバール走。約100mを土斐﨑浩一フィジカルコーチが発する時間通り、ペースをコントロールして走った。この頃には照明も灯り始める。三保では滅多に見られないような練習光景となっていた。

筋力、体力のトレーニングが終わっても、練習はまだ続く。今度はボールを使ったトレーニングへ。5対5のパスゲームから、8対8のミニゲームが行われることになった。

体が温まったからか、ボールに触れる楽しさからか、選手たちも声が出始め、ゲームが進むにつれて、徐々にヒートアップ。練習が終わったのが18時半と、練習時間は90分間という比較的短時間ではあったが密度の濃い練習を最後まで集中して、妥協せずに取り組む姿勢が見られた。

それができたのも、沖縄キャンプとで追い込んだ成果でもある。

「沖縄キャンプで、ある程度走ることに関しては素地ができていると思うので、今日のように楽に（フィジカルトレーニングと、ボールを使ったトレーニングを）つなげてできるようになっている」
と小林監督は、その成長ぶりを語る。練習後数人の選手に話を聞いても、「疲れた」と漏らす選手は一人もいなかった。むしろ、竹内涼のように、

「今日は移動もあったり、気温が低かったりして難しいところもあったが、それでも練習をみっちりやれたので楽しめた」

と明るく答えられるようなコンディションに持ってきている。

明日はボールを使ったトレーニングを中心に、2月1日京都との練習試合に向けてトレーニングをする予定となっている。体力作りから実戦に向けてのトレーニングへの切り替えは上手くいっているようだ。