チーム初の日本人監督となる宮本征勝氏を迎えたこの年。エスパルスは1stステージ開幕戦こそジアスの延長Vゴールで勝利を飾ったが、その後は6連敗を喫するなど序盤戦で優勝戦線から脱落。さらに守備陣が脆さを露呈し、終わってみればリーグワーストの63失点、順位はチーム創設以来最悪の12位に終わった。
2ndステージから、1994年W杯アメリカ大会でもプレーしたイタリア代表FWマッサーロが加入。しかし度重なるケガが響き9試合で3得点と期待に応えることはできなかった。その一方で、のちにエスパルスには欠かせない存在となる“鉄人”サントス、森岡隆三の2選手が鹿島アントラーズから移籍加入を果たす。
さらに3年目の伊東輝悦ら若手の台頭も後押しとなり、チームは中盤戦まで優勝争いを演じた。しかし終盤で2度の4連敗と崩れ、2ndステージ4位でリーグ戦を終えると、天皇杯でも2年連続で1回戦敗退と、なんとも後味の悪い一年となってしまった。
そんな中、市川大祐らを擁したジュニアユースチームが日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で初優勝し、クラブ史上初の日本一のタイトルを獲得した。