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【名古屋戦プレビュー】~一生忘れることのない誕生日に~

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1992年7月4日。初の対外試合として長居競技場でガンバ大阪と対戦し2-0で勝利。クラブはこの日を「エスパルスの誕生日」と定めた。それから28年が経ち、つまり28歳の誕生日当日が、新型コロナウイルス感染拡大による中断からの再開の日となった。

エスパルスはコロナ禍で4月14日まで練習を行い、翌日からクラブとしての活動を休止。5月18日からグループごとに分けるなど段階的に練習を再開し、6月1日から通常の練習に戻った。他クラブと比べると、静岡が比較的コロナの影響が少なかったことなどもあり、新しい戦術を吸収する時間となったことだろう。

ちなみ開幕戦はどんな試合だったか。世間の下馬評では圧倒的不利な状況が予想されていた。しかし、キックオフの笛がなった途端、多くの人がエスパルスのサッカーの虜になったに違いない。昨季2位のFC東京を手玉に取るかのように、試合を支配したのはオレンジ軍団だった。待望の瞬間は、後半開始早々の47分。立田悠悟がハーフライン付近でボールをカットすると、西澤健太が素早く前線にボールを送る。ボールを受けたティーラシン デーンダーが反転から右足でゴールに流し込んで先制。

その後も、エスパルスはボールを支配するが、この日ベンチスタートだったアダイウトンがピッチに送られてから試合の流れは一変。ディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトン、レアンドロのブラジル人3トップにそれぞれゴールを決められ、まさかの逆転負けとなった。それでも、エスパルスの攻撃サッカーはJリーグ全体に大きなインパクトを与えたといっても過言ではないだろう。

FC東京戦が行われてから131日間。チームとして練習のできない期間もあったが、ピーター クラモフスキー監督の理想とするサッカーに近づいているのは間違いない。6月に練習試合を3試合行い、試合勘も取り戻しつつある。

「シーズン再開に向けてワクワクしている。良いエネルギーで、強い基盤を作ることができてきている。ファン・サポーターがワクワクできるサッカーを見せたい」(クラモフスキー監督)
と充実した準備ができているようだ。

一方名古屋は、開幕戦で仙台と対戦。18分、仙台はFK流れから前線に残っていたシマオ マテが赤崎秀平からのクロスに頭で合わせ、そのこぼれたボールを再び左足で押し込んで仙台が先制。しかし、名古屋は前半のうちに追いつく。34分、右サイドを前田直輝が切り裂いて、ゴールエリア付近からマイナスのボール。マテウスのスルーに、阿部浩之が流し込んだ。この阿部の移籍後初ゴールで同点に追いつくと、名古屋は以降も攻め続ける。後半に入ると76分には、その阿部のスルーパスに今季から復帰の相馬勇紀が抜け出し、1対1のチャンスを作るも、シュートは枠の外。最終的に16本を放つなど、相手の倍以上のシュートを放つが、この1点止まり。開幕戦は勝ち点1にとどまった。

その名古屋は、このコロナで大きなダメージを受けた。6月1日に全体練習が再スタートしたが、その翌日に金崎夢生が新型コロナウイルスの陽性判定となり、後日ランゲラックも陽性判定を受けた。練習は13日に再開したが、守護神のランゲラックは22日に、攻撃力アップに期待がかかっていた金崎が30日に完全合流と出遅れが心配される。また、それとは関係なく、元ブラジル代表のジョーも、この時期に移籍してしまうなど、チームとしてのプランが乱れていることは間違いないだろう。

この試合は、「リモートマッチ(無観客試合)」として行われる。エスパルスとしては、記念すべき日に、スタジアムで観戦できないことは残念なことかもしれない。しかし、「リモートマッチコレオグラフィ企画」「リモート応援システム」「パルギフ(投げ銭)」など、新しい応援スタイルで選手たちを後押しして欲しい。そうすれば、画面越しにではあるが、選手たちは勝利を届けてくれるはずだ。一生忘れることのない誕生日にしよう!


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2020明治安田生命J1リーグ 第2節   
7月4日(土)18:00キックオフ 

清水エスパルス vs. 名古屋グランパス
@IAIスタジアム日本平

<放送>
DAZN/SBSラジオ/エフエムしみず

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