トレーニングレポート
現地時間12日、オーストリアキャンプ2日目のトレーニングが開催。ゼーフェルトは日差しこそ強いものの、初日と比べると気温も落ち着き、やや涼しさも感じる中、選手たちは午前・午後の2部練習に励んだ。
午前練習はウォーミングアップ、ロンドを終えると、早速戦術的なメニューが取り入れられた。GKも加わった8vs8のメニューでは、素早い切り替えだけでなく、ボール保持側はプレス回避の際に見るべきスペースを、非保持側は連動したプレスを確認。およそ3分間のセッションが2度にわたって繰り広げられ、フィジカル的な消耗も激しい中、選手たちには、考える間もなく反射的にチームの規則を徹底する姿勢が求められた。
ストレッチとスプリントを挟み、ここからはフルコートでフォーメーションを組み、より実戦に近い形で攻守の狙いどころをピッチ上で確認。ペナルティエリア付近の守備だけでなく、コート全体を使ってどのようにプレスに出るべきなのか、立ち位置と狙い所の共有を行った。
最後には、約5分間のミニゲームが2本開催。吉田孝行監督やコーチ陣は、それぞれの選手に立ち位置や埋めるべきスペースを事細かに指導。新加入のディエギーニョが、既に日本語で「右!右!」と周囲へコーチングする姿も印象的だった。
午後練習では、現地時間で14日に控えたトレーニングマッチに向けて、アタッキングパターンの基本的な部分が落とし込まれた。
ウォーミングアップ、パス&コントロール、ポゼッションゲーム、ロングキックを経て、選手たちはフルコートでフォーメーションを組み、最終ラインからの攻撃の組み立てを確認。サイドチェンジを用いながら、どのようにフィニッシュまで繋げていくか。守備陣のいないシャドートレーニングではあったが、組み立てから崩しまでの複数パターンを共有し、選手たちの意識を統一した。
さらに、午後練習の最後には、守備者を入れた状態でクロス攻撃の練習を実施した。オ・セフンや木下康介らは豪快なヘディングシュートでゴールネットを揺らすなど好調をアピール。常日頃、吉田監督は「自分のサッカーはクロス攻撃からの得点が多くなる」と口にしており、新シーズンはよりクロスからの得点数が増える予感を漂わせる練習となった。
午前練習は約1時間、午後練習は約1時間半で終了。フィジカル面での消耗と戦術理解の双方が強く求められた2日目となった。
選手コメント
北爪健吾 選手
ーオーストリアキャンプの位置付け
個人的にはコンディションを上げつつ、とにかく自分の良さをアピールする時間にしたいです。このハーフシーズンに出た課題や、改善が必要な部分は、自分の中で整理はできています。海外という貴重な環境の中でキャンプができることに感謝しつつ、課題の改善に取り組めればと思っています。
ーポジション争いを勝ち抜くために大事にしたいところ
トレーニングマッチも入ってくるので、そこでの結果は大事だと思っています。単純なスコアもそうですし、プレーの質も求めていきたい。練習でいくら良いプレーをしようと、実戦でできなければ意味がありませんし、日常での取り組みを結果で示すことを意識してやっていければと思っています。
ーオフザピッチで楽しみは見つけられましたか?
息抜きで、選手と一緒にジェラートを食べにいきました。日常からこんなに選手とコミュニケーションを取れる機会はなかなありません。景色も海外ならではというか、当然違いますし、いろんな意味でリフレッシュできました。
ディエギーニョ 選手
ーオーストリアの環境はどうですか?
オーストリアの風景はヤバいですね(笑)。綺麗なところで、落ち着いていて、心が穏やかになります。グラウンドでは、チームメイトとサッカーに集中することができています。日本と比較すると、湿度が低いので、プレーしやすいです。
ー吉田監督はボランチに多くのことを求めますが、徐々にやるべきことは掴めてきましたか?
監督の要望に応えられるよう、全力を尽くしているところです。自分のポジションの特徴としては、攻守に要求される範囲も広いのですが、それができなければ試合に出ることはできません。分析した映像も見ながら、一歩ずつ習得して、チームに貢献できるように勉強しています。
ーミニゲームでは日本語で指示も出していましたね。
ルイス(上原ルイス通訳)がピッチの中で必要な言葉は既に教えてくれました。まだまだ日本語は勉強中ですが、チームメイトの言っていることを素早く理解し、ピッチの中で円滑なコミュニケーションを取れるように心がけています。
蓮川壮大 選手
ー練習場までは自転車で来ていますね。
自転車でグラウンドまで来るのは気持ち良いです。こうした環境でサッカーができるのは幸せなことです。楽しさもあるんですが、監督も言っていたように、緊張感を持って、良い環境でキャンプができていますが、優勝するためのキャンプにできるように、オンとオフを分けて、集中したトレーニングを継続できればと思います。
ーオーストリアキャンプで意識すること
2部練習や筋トレなど、厳しいメニューも組まれていますが、僕個人としては、この前のハーフシーズンはケガをして、離脱が続いてしまったので、ケガをしない体づくりを意識しながら、コンディションを高めていき、開幕した時に良いパフォーマンスを見せられるようにしたいです。ケガなく1年間戦える体づくりを意識しています。
ー守備陣を中心に、コミュニケーションが活発なように見えた。
最終ラインには須貝(英大)選手が新加入しましたが、残る選手はハーフシーズンも共に戦っていた選手で、相互理解は深まっているかなと感じます。求められていることは、決して簡単ではありませんが、シンプルなので、プレーで体現できるように意識しています。僕個人としては、去年からコミュニケーションの面は意識していたのですが、経験のある選手も多いですし、練習からのコミュニケーションが試合では大事になってきます。最終ラインだけでなく、ボランチを含めてチーム全体を動かす声が、特に後ろの選手には求められているので、練習の中からチームのやり方を確認する声が出ているのは、ポジティブに捉えています。
沖悠哉 選手
ー吉田監督の下での2年目はどのようなものにしたい?
チームが始動するにあたって、百年構想リーグの失点パターンを分析したものが共有されました。1試合平均1失点以下という目標を掲げていた中で、終盤には失点がかさんでしまったことは反省しなければなりません。個人としては、止められる範囲を広げたいという目標があります。そこはチームの勝利や失点数の減少に直結すると思っているので、キャンプも含めて、自分にできることは何かを見つめながらできているところはあります。だからこそ、精度をあげていく、幅を広げていくことが大事です。実戦をこなすことで、課題が見つかり、チームとして改善する。その繰り返しだと思うので、過程を楽しみながらやっていくことが大事だと思っています。
ー新シーズンに向けた準備で大事にするもの
チームが優勝を掲げている中で、個人としてもそこに貢献したい気持ちは大きいです。結果に対してどうやって貢献するかを考えると、試合の中で何かをするだけでなく、日頃のトレーニングから、結果と内容の双方にこだわることが必要です。自分に負けないようにやっていきます。
ーピッチ外での楽しみは見つけられましたか?
ホテルの近くに湖があって、ほとりにフォトスポットを見つけたので、朝に散歩をしながら写真を撮っています。ピッチ外での息抜きに新鮮さを感じられる機会は本当に貴重なので、改めて、良い環境だと感じます。