トレーニングレポート
現地時間13日、清水エスパルスはオーストリアキャンプ3日目のトレーニングを終えた。ここまでの2日間は午前・午後の2部練習に取り組んでいたが、この日はオーストリア入り後初の午前練習のみ。限られた時間の中で、非常に濃度の高いトレーニングに励んだ。
翌日にトレーニングマッチを控えていることもあり、トレーニングの前には戦術面のミーティングが実施。ミーティングの内容がトレーニングに如実に反映された1時間半だった。
ウォーミングアップとロンドの後には、ハーフコートで11人対11人の紅白戦が開催。選手たちはここまでの2日間のトレーニング、そしてミーティングの内容を実行に移し、攻守に立ち位置を意識しながら、その中で個性を出そうとする姿が印象的だった。
新加入選手も素早く適応する様子を見せており、吉田孝行監督は「事前の想像を上回るほどの理解力があり、いろんなことにトライしてくれています」とポジティブな感想を明かす。ミニゲームは約10分間を2本。翌日のトレーニングマッチを想定したメンバーで行われた。
トレーニングの最後には、攻守のセットプレーを確認した。特に重視していたのは守備面。吉田監督は身振り手振りを交えながら、コーナーキック、フリーキック、ロングスローなどのシチュエーションに応じて、自らが求める守備を事細かに落とし込んだ。
また、セットプレーの攻撃面については、半年間の百年構想リーグでは得点が0だった事実がある。しかしながら、「新加入選手は長身の選手、あるいは高さや強さを武器としている選手も多い」と吉田監督。合わせる側のクオリティーが増したことに加えて、この日の練習でキッカーを務めたディエギーニョらは、いずれも良い質のボールを蹴っており、新シーズンに向けて期待を持てそうだ。
チームは現地時間の14日、オーストリアキャンプ入り後初のトレーニングマッチで、ポリッスヤ ジトミール(ウクライナリーグ1部)と対戦する。同試合を前に、北川航也は「勝ち負けはもちろん大事だし、そこにはこだわらなければいけない」と語りつつも、「腰の引けた逃げのサッカーをしていたら、チャレンジはできない。しっかりとチームのコンセプトを体現しつつ吉田監督の求める高い基準を示して、その上で結果にこだわりたい」と力を込めた。
監督コメント
吉田孝行監督
ーチームの雰囲気について
選手たちやスタッフには、「ここに遊びにきたわけではない。外国に来て、良い雰囲気で、フワッとするために来たのではない。我々にはタイトルという目標があり、そのためのキャンプに来ている」と伝えました。一人一人が意識高く、プロフェッショナルな姿勢で取り組んでくれています。
ー翌日に控えたトレーニングマッチに向けて
なんとなく試合をするのではなく、チャレンジすることが何よりも大事です。たとえば、守備面でかわされても、外されてもいいから、まずは寄せてみる。そこでやられるからこそ、修正点が出て、新たな学びが生まれます。シーズン開幕から勢いに乗るチームは、このプレシーズンの時期にトライ&エラーを繰り返しています。この時期にいろんな失敗をしたチームの方が、意外にうまくいく。そこは自分の成功体験としてあるので、明日はみんなに思い切ってやってもらいたいですね。
選手コメント
高橋祐治 選手
ー全体練習に合流しました。改めて心境は?
本当に楽しみながらサッカーができています。今は制限なく、すべてのメニューをチームメイトと一緒にやっている感じです。ただ、今は練習についていくのに必死ですね。すごく激しいですし、みんなもハードワークしてるので、キツいはキツいです。ただ、ケガをしていた時と比べると、すごく幸せなキツさを実感できています。
ー戦術的な練習に取り組む中で、吉田監督のサッカーをどう感じていますか?
CBに求められることも多いですし、守るスペースもより広くなったと感じます。半年間、上から見て、頭で理解していたつもりではいたんですが、やはりピッチに立ってプレーするとなると全然違います。プレーしながら、体で理解していく作業は、これからもっともっと必要だなと思います。
ジャーメイン良 選手
ー始動から2週間弱が経過しました。
私生活でもいろんな選手と話をしていて、コミュニケーションもしっかり取れています。個人の感覚的な話ですが、三保にいた時はまだまだ体が動いていませんでしたが、オーストリアに入ってからコンディションも上がってきた感覚があります。
ーこのチームの戦術も徐々に理解できてきましたか?
前線からの守備は、このサッカーをする上で必要不可欠です。エラーがあったら、スタッフはその都度話をしてくれますし、自分も献身的にやりたい。わからないところは自分から積極的に聞いて、開幕までにしっかりと落とし込みたいと思っています。ただ、ゲームをやらないとわからない部分もあります。頭で考えて動いているうちは、一歩が遅れたりしてしまう。戦術理解を深めていくと、瞬間的に体で反応できるレベルになると思うので、練習試合も大事にしていきたいと思います。
ー戦術的な練習に参加した手応えはどうですか?
来る前からある程度のイメージはしていたんですが、やはり最前線にターゲットの(オ)セフンがいるのは大きいですね。実際にゲーム形式の練習をやっても、彼が収めてくれるので、その周りでプレーする回数も増えてきました。あとは精度を上げていければと思います。
梅田透吾 選手
ーこのキャンプの位置付け
特にキャンプだからといったところは意識せず、今までと変わらずにアピールして、日々成長してといったところです。ただ、環境としていいものを与えてもらってるいるので、より集中できるかなという部分はあります。
ーオーストリアキャンプ初の練習試合に向けて
海外のチームだから意識を変えるとかはありませんが、変わらずにやるべきことをやるだけです。まあ単純ですよね。止めるところは止めるし、繋ぐところは繋ぐし、蹴るところは蹴るし。この時期はそこの精度を高めるしかないかなとは思っています。
ーオーストリアの環境はどうですか?
飛行機の14時間移動は大変でしたが、そこを忘れさせるくらい、環境的に良い場所だと感じますね。ホテルからグラウンドまでの自転車移動を楽しんでいます。街を歩くだけで穏やかな気持ちになれますね。
鈴木奎吾 選手
ーオーストリアキャンプはどう過ごしていますか?
抜けた選手もいれば、新しく入ってきた選手もいて、競争はもちろんありますが、その中で、どのように選手としての価値を上げていくかを考えながら取り組めています。特に意識しているところは守備面で、監督からは奪い切る力を要求されています。決して簡単ではないと感じていますが、生き残っていくにはやるしかない。そこでの評価が上がってくれば、自ずと自分の価値も上がってくる。前向きに取り組んでいます。
ー欧州で迎える23歳の誕生日
初めてです。新鮮だし、チームメイトから祝ってもらえるのも嬉しいですね。ただ、あまりリアクションが得意じゃないんですよね(笑)。嬉しいは嬉しいんですけど。
ーオフ・ザ・ピッチでの楽しみ
昨日と一昨日、(北川)航也くんに近くのカフェ連れて行ってもらって、街並みを楽しみました。