トレーニングレポート
オーストリアキャンプのトレーニングは6日目に突入した。雨天だった現地時間15日は、室内でのリカバリーメニューのみの開催だったものの、選手たちのコンディション、そしてゼーフェルトの天候も回復した16日は、強い日差しの中、戦術的にもフィジカル的にもハードなトレーニングが行われた。
トレーニングの開始前には、吉田孝行監督が戦術ボードを使って、この日の練習の狙いを約5分間にわたって説明。選手たちも真剣な眼差しの中、トレーニングの目的理解に努めた。その後は、本日の練習より合流したウォン・ドゥジェをチームメイトが歓迎。頼れる新戦力がまた一人、チームに加わった。
まずは約15分間、ランニングやストレッチなどのウォーミングアップに励んだあと、普段のトレーニングと同様にロンドが実施。タッチ数制限などさまざまなルールが設けられ、選手たちには笑顔も見られた。約10分間にわたってロンドに励んだ後、ポゼッションゲームで攻守の切り替えの意識を植え付け、続くスプリントでフィジカル面の負荷をかけた。
以降は、18日に予定されているカールスルーエSCとの練習試合を意識した戦術的なメニューが取り入れられた。同チームは25-26シーズン、3-5-2の布陣をメインで戦っていたが、こうした相手をどのように攻略していくのかを入念に確認。崩しのパターンは多岐に渡り、背後への飛び出しに対してはコーチングスタッフだけでなく、選手からもポジティブな声がけが。吉田監督の目指すサッカーの狙いを理解しているからこその言動が見て取れた。
約30分間にわたって戦術確認を実施した後は、クロス攻撃を中心にゴール前でのフィニッシュワークを確認。2日前のポリッスヤ ジトミールとの練習試合で2ゴールを奪ったジャーメイン良らが、軽快にゴールネットを揺らしていった。
若手選手を中心とした一部選手は、最後にハーフコートのミニゲームに励み、約1時間半のトレーニングが終了。この日は練習後の自主トレーニングも許可されており、選手たちがそれぞれの課題に向き合う姿が見られた。
オーストリアキャンプも残すところあと2日。明日のトレーニングで最終調整を実施し、18日にはキャンプの総仕上げとなる練習試合に臨む。
選手コメント
小塚和季 選手
ー練習試合ではアンカーとしてもプレーした。
アンカーにはアンカーのやり方があるので、まずはそこをきっちりと担えるようにやっています。サイドを変えることだったり、ディフェンスラインの間でサポートすることだったり、守備時のスライドだったり、インサイドハーフの時と比べて役割はちょっと変わります。理解はできているので、しっかりと整理しながら、突き詰めることが大事です。
ー今季の意気込み
中盤にはいろんな選手がいますし、それぞれ持ち味が違う中、ポジション争いも激しいものになると思っています。自分としては、チームから求めていること忠実に実行する部分を徹底し、その上で自分の良さである攻撃面を出していくつもりです。
ーイメージがだいぶ変わりましたね
流行りかなと思って(笑)。イメチェンするなら、バッサリいくかってところで、美容師と相談して、ガッツリやってみることにしました。意外と好評だったので良かったです。
木下康介 選手
ー始動してから約2週間が経過しましたが、チームへの適応も進んでいますか?
もう2〜3ヶ月くらいやっている感覚です(笑)。それだけ濃い時間を過ごせています。新加入選手なので、チームのやり方も把握して、他のチームメイトの特徴も覚えなければなりませんが、みんなとコミュニケーション取りながら、良い雰囲気でやれています。
ー吉田監督のサッカーを実際にやってみて
いろんな規則があった上で、強度の高さは求められますが、最後は選手の判断を尊重してくれています。一昨日も練習試合がありましたが、先制点を奪われても、試合の中で修正できました。やり方は順調に浸透してきています。僕だけでなく、新加入選手の多くが同じ感覚なのではないでしょうか。
ーオ・セフン選手と共にプレーするやりやすさはある?
ターゲットが2枚いることは、相手にとっても脅威だと思いますし、後ろの選手からしても蹴りやすいと思います。この前の練習試合だと、僕はセカンドボールを拾う場面も、競る場面もありましたが、彼が構えてくれているのはやりやすかったです。良い関係でできていると思います。その上で、たとえば右ウイングで出るなら、そのサイドは制圧したいですし、ゴールに直結するプレーを見せていきたい。裏に抜けるシーンももっと出せますし、スピードを持って迫力を出していければと思います。
カピシャーバ 選手
ーキャンプのトレーニングも6日目。コンディションは上がってきた?
個人としてもチームとしても、オーストリアの良い環境でトレーニングを積み、日に日に上がってきている実感があります。このまま続けていけば、このキャンプをすごく良い形で終えられると思っています。
ー2日前の練習試合を振り返って
国内の相手とは異なり、知らない相手だったということもあって、試合の立ち上がりは非常に難しさを感じましたが、試合の中でうまくいっていない部分を修正することもできましたし、さらに良くしていけそうな部分もたくさん見つかりました。新加入選手も増えましたが、連携面も徐々に深まっています。もっともっと個々人の特徴を出していければ、さらに強いチームになれる実感があります。
ー新加入選手の特徴もつかめてきた?
このキャンプがはじまり、彼らはどのようなプレーがやりやすいのか、特徴を確認しながらやっているところです。ホテルでの時間も含めて、コミュニケーションも活発に取れています。特に前線には、偉大なストライカーが増えたので、僕もクロスボールの精度を上げて、サポーターの皆さんが喜ぶようなシーンを増やせればいいですね。
オ・セフン 選手
ー今夏には完全移籍を決断しました。
まず、百年構想リーグは、自分一人の力ではなく、タカさんが目標とするサッカーをしっかりと表現をしながら、そしてチームメイトのサポートも受けながら、自分は躍動できたと思っています。このチームのために自分の良さを出していくことは、今シーズンも継続してやっていきたいです。そして、タカさんのサッカーをやれば、本当に自分が成長できるなと思い、この完全移籍を決めました。タカさんが目標とするサッカーはもちろん素晴らしいサッカーですし、ここでなら自分の強みを生かせる思いもあります。もっと自分が成長できるように、またしっかりとチームの勝利に貢献できる働きをしたいと思っています。
ー今季は個人として、どんなプレーを見せていきたい?
もちろん常に得点を狙っていますし、シーズンを通して二桁以上の得点が取れれば、結果としてチームの助けになれると思っています。ポストプレーを含めた様々なプレーで力を発揮し、チームの勝利に貢献できればと思っています。
ー新加入選手たちと、どのような攻撃陣を作っていきたい?
相手に脅威を与え続けられるようなチームになっていくことが自分たちの目標なので、自分たちのパフォーマンスを結果に直結させることが1番です。
オム・ジュヨン 選手
ー百年構想リーグの半年間を経て、伸びを感じた部分は?
このクラブに来た1月と比較して、体重も増えて、フィジカル的な面で徐々にですがレベルアップを実感できています。楽しみながらサッカーができているので、もっともっと頑張っていきたいです。
ー本日よりウォン・ドゥジェ選手が合流しました。韓国人のお兄さんがまた1人増えたことは心強いですか?
仮に僕1人だったら、本当に寂しかったはずです。オフに韓国に帰ったりすると、友達と会ったりして、当時は母国を離れる寂しさもありました。ただ、ここには僕も含めて選手が4人、通訳が2人と、たくさんの韓国人がいます。Kリーグのクラブではなく、Jリーグのクラブなのにです。お兄さんたちの存在には本当に助けられています。
ーオーストリアで出かける機会はありましたか?
散歩で街中に出る機会は意識的に増やしています。昨日は、(大畑)凜生と一緒に散歩をしました。子どもたちがボールを持っていたので、少し一緒にサッカーもしました。
佐々木智太郎 選手
ーここまでのオーストリアキャンプを振り返って。
海外キャンプは慣れないものですが、その中でうまくアジャストして、良い時間を過ごせています。シーズンがはじまった後で、自分にとって糧になるようなものを掴む時間にできているので、そこはすごくポジティブに捉えています。
ーレベルアップを実感している部分はどこ?
全体的にまだまだ足りませんが、局面の中でシュートを止める力であったり、GKとしてキックでチャンスを作っていく部分は、徐々に上がってきています。ただし、もっともっと突き詰めていきたいです。
ー明後日には練習試合がありますが、どのような準備をして臨みたい?
この前の練習試合では出番がなくて、次も出れるかどうかはわかりませんが、どんな時も自分にベクトルを向けてやっていければ、自ずとと結果は出ると思っています。選手として試合に出られない悪い時期も、逆に良い時期も、後々振り返った時に、必要な時間だったと思えるようにしたい。そのための時間を今は過ごせているので、次の練習試合も含めて、未来の自分のために良い時間にしていきたいです。