それは、ひとつのゴールがもたらした歓喜から始まった。1993年5月19日。オレンジのフラッグで埋め尽くされた日本平運動公園球技場(現アイスタ日本平)。初のホームリーグ戦となったこの日、前半16分に決めたトニーニョのGOALを、サンフレッチェ広島の攻撃から守り切ったエスパルスが1−0勝利し、Jリーグ『ホーム初勝利』『ホーム初ゴール』をクラブ史に記した。
あれから22シーズン、J1リーグという最高峰のステージで激闘譜を刻み続けるエスパルスが、リーグ戦733試合目にして新たな栄光を手にした。2014年8月9日アイスタ日本平。『J1リーグホーム600ゴール』とともに、鹿島アントラーズに次いで2クラブ目の快挙となる『J1リーグホーム200勝』を成し遂げた。
リーグ発足当時、唯一の市民クラブとして誕生して以来、ホームタウンの人々をはじめ、全国のファン・サポーターの熱き想いに支えられ、幾多の困難を共に乗り越え、積み重ねてきたホームの歓喜――。
我らエスパルスは、さらなる高みに向かって、光を放ち続けていく。『永遠に』

ホーム通算200勝への軌跡

歴代オレンジ戦士の勇姿を写真で振り返る

1wins

1993.05.19 19:00
vs サンフレッチェ広島 〇1-0

  • 16' トニーニョ
出場メンバー

GK

  • 1 真田雅則

DF

  • 2 マルコ・アントニオ
  • 3 内藤直樹
  • 4 堀池巧
  • 6 斉藤浩史

MF

  • 5 大榎克己
  • 8 トニーニョ
  • 10 澤登正朗

FW

  • 7 エドゥー
  • 9 長谷川健太
  • 11 向島建 (80分→14 杉本雅央)

澤登正朗氏 コメント

Jリーグ開幕戦はアウェイでの横浜フリューゲルス戦でしたが、2-3のスコアで負けてしまいました。その後、レオン監督が守備の徹底を行うようトレーニングしたことを何となく覚えています。そして、日本平スタジアムでホーム開幕戦を迎えましたが、この試合は何がなんでも勝利しなければいけない、そんなプレッシャーと強い責任を感じていました。対戦相手のサンフレッチェ広島は、FW高木琢也選手を目掛けてロングボールを蹴ってくるサッカーが特徴だったと思います。シンプルな攻撃ですが、本当に徹底されていたので、プレーしていて非常に苦戦したことが印象に残っています。

内藤直樹 強化部チーフスカウト コメント

華々しく開幕したJリーグ開幕戦。興奮しハイテンションで臨みましたが、横浜フリューゲルスに2-3で敗戦。次はホームゲームということもあり「連敗はできない!」と緊張とプレッシャーの重苦しい雰囲気の中、1週間の練習で準備しました。
迎えた第2節。その緊張からか思うような試合運びができなく、広島の高木選手の高さを活かした攻撃に苦しみ我慢の時間帯が長かった印象が強いです。内容は満足できるものではありませんでしたが、トニーニョのゴールで勝利することができ、Jリーグ初勝利に喜びというよりも、ホッと安堵したという記憶があります。

50wins

1997.08.30 16:00
vs ベルマーレ平塚 〇3-1

  • 53' 長谷川 健太
  • 68' オリバ
  • 84' オリバ
出場メンバー

GK

  • 1 真田雅則

DF

  • 3 安藤正裕
  • 4 堀池巧
  • 19 西澤淳二
  • 14 戸田和幸

MF

  • 5 サントス
  • 6 大榎克己
  • 7 伊東輝悦
  • 10 澤登正朗
  • 8 オリバ

FW

  • 9 長谷川健太 (70分→23 アレックス)

澤登正朗氏 コメント

当時は、アルディレス監督の下で、ミニゲームやボール回し中心のトレーニングが多かったです。その甲斐あって、選手間の共通理解や考え方などが自然と身体に染み付いていたと思います。50勝目となったベルマーレ平塚戦では、セットプレーの流れから2得点しています。これは、この選手だったらここに蹴ってくるだろう、ここに走るだろう、そんな“あうんの呼吸”が生んだ得点だと感じています。当時は正直、オリバ頼みのところもあったと思います。特に2点目でも分かるように、キックが非常にコンパクトでパワーが凄かったです。オリバにボールを預けたら何とかしてくれる、そんな試合でもあったと思います。

西澤淳二氏(川崎フロンターレ スカウト) コメント

当時のオリバは本当に凄かったですね! 多くの外国人選手と一緒にプレーしましたが、オリバの評価は本当に低すぎる気がします。クロスからのヘディングやジャンピングボレーなどは凄かったです。でも、ハーフタイムにシャワー浴びたりするんですよ。オジー(アルディレス)のミーティング中にオリバだけ居なかったりしてました(笑)。
この試合では、反町康治さん(現松本山雅監督)に激しくいって怒られたり、呂比須が試合中に流暢な日本語で話しかけてきて油断させておいて、裏を取ってきたり(笑)がとても印象に残っています。
1997年はエスパルスに期限付き移籍した1年目で、そうそうたるメンバーの中でプレーさせてもらい、選手としても人間的にも、とても勉強になった年でした。

戸田和幸氏 コメント

平塚戦に関しては僕が相手のクロスボールにかぶってしまい、危うくロペス(呂比須ワグナー)さんに決められそうになるというシーンがありますね(笑)。この頃はまだレギュラーを取り始めた時期で、毎試合とにかく不安との闘い。あれだけの面子の中で“自分に出来る事は何だ”、“堅実な守備と繋ぎだ”ということで、右の安藤(正裕)さんがとにかく攻撃的な事もありバランスを取ることに集中していました。 自分が自分の仕事を全うできれば、あとは先輩方が勝手に点を決めてくれる、そんなドリームチームでしたから余計な事は考えずに自分の仕事のみに集中していました。
素晴らしいメンバーに溢れた時期でしたが、その中でも特に凄かったのはオリバ。 僕の中ではJの歴史においてピクシー(ストイコビッチ)やドゥンガ、そしてウェズレイ、この3人と並ぶほどのスーパースターでした。とにかく試合を動かすことができて、アシストもゴールも奪える。ドリブルも素晴らしくヘディングも強い、キックの正確性と破壊力もまたケタ違い。ミニゲームで彼がシュートを打つとみんな怖くて逃げてました(笑)。
この人の為ならいくらでも走る、僕にとってそう思える選手の代表格でしたね。

100wins

2002.03.16 14:00
vs 浦和レッズ 〇2-1

  • 57' 平松康平
  • 87' バロン
出場メンバー

GK

  • 20 黒河貴矢

DF

  • 19 池田昇平
  • 6 大榎克己
  • 3 古賀琢磨

MF

  • 25 市川大祐
  • 4 戸田和幸
  • 7 伊東輝悦 (78分→5 吉田康弘)
  • 8 三都主アレサンドロ
  • 13 平松康平 (86分→17 横山貴之)

FW

  • 34 ツビタノヴィッチ (66分→10 澤登正朗)
  • 9 バロン

戸田和幸氏 コメント

ゴールシーンを見てもらうと、例えば長身選手の活かし方、そしてそれぞれのプレイの質の高さが良く分かると思います。
2得点共に(市川)大祐のキックが局面を決定的なものにしていますし、バロンのポジショ二ング、そして平松(康平)の飛び込むタイミングもまた素晴らしいですね。 今のチームも参考にすべきことだと思います。
それから2得点目のきっかけは(古賀)琢磨さんがインターセプトしたところから一気にボックス付近まで駆け上がっていますが、思い切りのあるひとつの動きが相手を惑わして局面を大きく変えるという意味でも非常に参考になるシーンだと言えます。
既に全盛期を過ぎ、チームとしては非常に苦しく、僕自身も色々あったシーズンではありましたが、改めて観てみると何故エスパルスがJリーグで勝ってきたチームなのかが理解できる素晴らしいゴールシーンだと思いますね。

150wins

2008.06.28 15:00
vs 京都サンガF.C. 〇2-1

  • 53' 枝村匠馬
  • 83' オウンゴール
出場メンバー

GK

  • 21 西部洋平

DF

  • 11 戸田光洋 (55分→14 高木純平)
  • 26 青山直晃
  • 4 高木和道
  • 3 山西尊裕

MF

  • 6 マルコス パウロ (HT→13 兵働昭弘)
  • 7 伊東輝悦
  • 10 藤本淳吾
  • 8 枝村匠馬

FW

  • 18 マルコス アウレリオ (78分→19 原一樹)
  • 20 西澤明訓

山西尊裕氏 コメント

このシーズンは開幕以降、順位がなかなか上がらず苦しんでいた中、ベテランに託された試合だったので、よく覚えています。特に同点ゴールはベテラン西澤(明訓)から中堅の兵働(昭弘 現ジェフ千葉)へ、そして兵働から若手の枝村(匠馬)へのラストパスからゴールにつながった得点でした。苦しみながら、最終的には5位でフィニッシュした2008年はバランスのとれたチームでしたし、それを象徴するゴールのひとつだったと思います。

高木和道選手(現 大分トリニータ) コメント

今年こそはと臨んだシーズンでしたが、開幕からなかなか勝ち点が伸びない時期であり、この試合もかなり京都サンガに攻め込まれました。その中でも、当時の健太さんのサッカーの土台である守備力を発揮して、みんなで踏ん張り、それによって逆転を呼び込こむことができたと思います。年齢は関係なく、各ポジションに力のある選手が揃った良いチームでしたね。

兵働昭弘選手(現 ジェフ千葉)コメント

自分は、後半からの出場でした。 元チームメイト(フェルナンジーニョ)に先取点を取られる、嫌な展開でしたが、2点を奪い逆転勝利することができました。 同点に追い付いた場面は、アキ(西澤明訓)さんが起点となり、そこから自分、エダ(枝村匠馬)とパスが繋がってゴールが決まりました。 あの時は3人が良い距離感をとっていて、スムーズにボールを動かすことができ、ゴールが生まれました。 リードされても焦らず、みんながゴールに向かうプレーをし続けた結果、逆転勝利に繋がったと思います。

枝村匠馬選手(現 ヴィッセル神戸) コメント

中断期間にチームの核だったフェルナンジーニョが京都に移籍となり、チームの方向性が問われた試合だったと思います。この試合に勝ったことにより順位も徐々に上がりました。この年は終盤に向けて、躍動感溢れるチームになりました。

200wins

2014.08.09 18:00
vs 徳島ヴォルティス 〇1-0

  • 69' 村田和哉
出場メンバー

GK

  • 1 櫛引政敏

DF

  • 28 吉田豊
  • 3 平岡康裕
  • 6 杉山浩太
  • 2 イ キジェ

MF

  • 7 本田拓也
  • 16 六平光成
  • 10 大前元紀 (84分→23 高木善朗)
  • 17 河井陽介 (88分→8 石毛秀樹)
  • 11 高木俊幸 (61分→22 村田和哉)

FW

  • 18 ノヴァコヴィッチ

大榎克己監督 コメント

監督就任初戦でF東京に0−4で敗れた後で迎えた初のホームゲームということもあり、絶対に負けられない試合ということで臨みました。チームとしては、まだまだやることは多いですが、選手が気持ちで掴んでくれた1勝でした。監督としても、この勝利は忘れることのできない1勝となるでしょう。

杉山浩太選手 コメント

様々なプレッシャーを感じて迎えた試合でしたので、この勝利は本当に嬉しかったです。まだまだ監督の目指すサッカーには遠いですが、少しずつ表現していきたいです。この勝利でJ1リーグホーム通算200勝とJ1リーグホーム600ゴールとなりましたが、この数字は多くのファン・サポーターや関係者の方々、そして歴代の選手が築いてきたエスパルスの歴史だと思います。この瞬間をみなさんと一緒に喜ぶことができて本当に幸せでした。

村田和哉選手 コメント

自分のゴールで歴史的な勝利に貢献することができて本当に嬉しかったです。ゴールが決まった瞬間は、監督のところに行くことしか考えられませんでした。交代で入る時「流れを変えてこい」と監督から言われ、積極的に相手の背後を狙ったことで、良い結果をもたらすことができたと思います。

Jリーグ開幕から積み重ねてきたホーム勝利数

ホーム勝利数
1993 Jリーグサントリーシリーズ 10 - 8 6
Jリーグニコスシリーズ 14 - 4 6
1994 Jリーグサントリーシリーズ 16 - 6 8
Jリーグニコスシリーズ 11 - 11 6
1995 Jリーグサントリーシリーズ 10 - 16 5
Jリーグニコスシリーズ 15 - 11 7
1996 Jリーグ 12 - 18 5
1997 Jリーグ1stステージ 9 - 7 4
Jリーグ2ndステージ 10 - 6 6
1998 Jリーグ1stステージ 13 - 4 7
Jリーグ2ndステージ 12 - 5 7
1999 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 10 1 4 4
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 12 0 3 6
2000 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 10 0 5 6
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 5 2 8 3
2001 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 10 0 5 6
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 9 0 6 6
2002 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 8 3 4 5
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 6 0 9 5
2003 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 5 3 7 3
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 6 3 6 4
2004 Jリーグ ディビジョン1 1stステージ 3 7 5 3
Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 4 1 10 2
2005 Jリーグ ディビジョン1 9 12 13 5
2006 Jリーグ ディビジョン1 18 6 10 12
2007 Jリーグ ディビジョン1 18 7 9 10
2008 Jリーグ ディビジョン1 16 7 11 10
2009 Jリーグ ディビジョン1 13 12 9 6
2010 Jリーグ ディビジョン1 15 9 10 10
2011 Jリーグ ディビジョン1 11 12 11 8
2012 Jリーグ ディビジョン1 14 7 13 6
2013 Jリーグ ディビジョン1 15 5 14 9
2014 Jリーグ ディビジョン1 7 3 9 4
合計 356 100 277 200

※2014年8月9日時点

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