激闘プレイバック

明治安田生命J2リーグ
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2/28(日)13:04 アイスタ

清水エスパルス

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愛媛FC

AWAY

開幕戦は学びの多かった試合に

エスパルスサポーターが、アイスタに到着した選手バスを大きな声援で出迎える。新たなカテゴリーでの戦いとなったが、サポーターのエスパルスを応援する気持ちは全く変わらない。試合前から最高の雰囲気を作り出し、待ちわびたシーズンの開幕となった。

立ち上がりからエスパルスが攻勢をかける。7分には大前元紀が中盤からドリブルを開始。そこに相手ディフェンスが群がるが、大前はそれをものともせず左サイドを切り裂く。クロスはニアに滑り込んだ北川航也には合わなかったものの、後ろから飛び込んだ白崎凌兵も加わりゴール前は混戦。最後、白崎のシュートはGK児玉剛が体を張って防いだ。

さらに10分、今度は右サイドの石毛秀樹からふわりとしたクロスがゴール前に入り、中央でフリーになった大前のヘディングシュート。これは惜しくもバーの上。序盤から決定的なチャンスを作った。

試合の入り方は良かったエスパルスだが、以降は愛媛が作ったブロックを崩すことができない。ピッチを埋める5バックは揺さぶりをかけても中央を簡単には開けてくれず、また裏のスペースにボールを出すとGK児玉が飛び出してくる。白崎、六平光成などがエリアの外からミドルシュートを放つ場面もあったが、多くの時間をブロックの外側でボールを回しチャンスをうかがうしかなかった。「なかなかシュートまでいけない中で、焦りが多少なりともあった」(大前)と、膠着状態となったまま時間だけが過ぎていった。

すると43分にはピンチを招く。小島秀仁のコーナーキック、浦田延尚のヘディングがエスパルスゴールを襲う。ゴールライン上で白崎が身を挺してブロックするも、ゴール前でボールは転々。河原和寿の体に当たったボールがポストにも助けられ、なんとかボールを掻きだした。

小林伸二監督の「相手のサイドをもっと上手く使っていこう」という指示通り、サイドバックが高い位置をとった後半は、右サイドからの攻撃が目立った。鎌田翔雅が積極的に持ち上がりクロスを放り込む。しかし、愛媛の堅いディフェンスを崩すことができない。石毛秀樹に代わって村田和哉が投入され、さらに右サイドからの攻撃を強化したが、「決定的」と言うまでのチャンスを作ることはできなかった。

「ラスト10分くらいは、そういう(勝ち点1は絶対にとってやろうと)覚悟を持って試合をした」

と試合後に木山隆之監督が話したように、終盤は引き分け狙いの愛媛の前に為す術がなかった。試合はこのまま終了。愛媛の術中にはまってしまった格好となってしまった。

「自分が経験した松本時代と違って、エスパルスは追われる側なので、今日のように相手が引いてくることは増えてくると思う」

と、J2を知る犬飼智也は試合後こう語った。これがJ2というリーグなのだ。それを開幕戦で痛感させられた試合だった。

ただ、このスコアレスドローには得点を奪えなかったという意味だけではなく、エスパルスがチームとしてしっかりと守った結果でもある。愛媛はチーム全体が引き気味だったが、得点を諦めているわけではなかった。エスパルスの隙を狙ってカウンターを仕掛ける準備を常にとっていた。しかし、終わってみれば、愛媛のシュートは3本。エスパルスは流れの中では、ほぼ崩されていなかった。得点を奪うことももちろん必要とされるが、昨季のように失点から自滅してしまうということはあってはならない。その意味でチーム全体がリスク管理を怠らず、90分間を無失点に抑えたというのは選手の中で手応えとして残っているだろう。

選手の成長を実感することができたが、シーズンを通してまだまだ課題があることも分かったという、学びの多い試合になった。次節は、昨季失点数がリーグで2番目に少なかった、堅守を誇る長崎。展開的には今節と同じようなものになるかもしれない。しかし、それを跳ね返す力を次の1週間で身につけたい。