「今年こそタイトル獲得」との想いを胸に臨んだ2009シーズン。善戦しながらも最終的にはタイトルを手にすることは叶わず、前年に続いて悔しさを味わうシーズンとなった。
開幕から思うように勝ち星を伸ばせず、序盤こそ苦しい戦いを強いられたエスパルスだったが、徐々に立て直して得意の夏を迎えると、第16節から快進撃をスタート。第23節ではライバルのジュビロ磐田にホームで5-1と快勝するなど、勢いに乗り、第28節までを8勝5分けの無敗で乗り切って10年ぶりにリーグ戦首位に立った。しかし、その直後の第29節から第33節まで、まさかの5連敗。ほとんどの選手が初めて経験する首位の重圧に押し潰された恰好で、最終的には7位でリーグ戦を終えた。
また、昨季は準優勝で涙を呑んだナビスコカップでは、今年もグループリーグを突破して勝ち進んだが、準決勝で敗退。天皇杯もベスト4で敗退と、全ての大会でまずまずの好成績を残しながらも、タイトルを獲得できないもどかしさが募る結果となった。
ただ、長谷川監督のもとで5年目を迎えたエスパルスでは、急激な勢いで日本代表のエースに上り詰めたFW岡崎慎司のほか、GK山本海人、DF岩下敬輔も日本代表に選出されるなど、選手個々人も大きな成長を遂げ、チームの未来にさらに期待を抱かせた。厳しさ・悔しさを味わった一方で、「来季こそは」という想いを更に強くした一年であった。