「Jリーグ」が開幕した。エスパルスの初陣は5月16日に行なわれた横浜フリューゲルス戦。エドゥーのチーム初ゴールで一度は同点とするも、2対3と惜敗を喫し、歴史的一戦を白星で飾ることはできなかった。
だが前年のナビスコカップ準優勝で得た自信は、確実にチームの経験値として蓄積されていた。第2節のサンフレッチェ広島戦で初勝利を挙げると、1stステージ4位と健闘。2ndステージ開幕戦には新加入の加藤久が初出場し、序盤に負傷しながらも頭に包帯を巻いてプレーを続行するなど、熱い魂を見せた。
また第2節からは“クモ男”の異名を持つ守護神シジマールも登場。第3節から6戦連続無失点とチームの6連勝に大きく貢献し、チームも一時は首位に立つなど快進撃を見せた。しかし中盤以降は失速し、2位に甘んじる結果に。それでもレオン監督のもと、ナビスコカップ2年連続準優勝、天皇杯ベスト4など好成績を収めたエスパルスは、Jリーグの中で強豪のひとつに挙げられる人気チームとなった。
また、この年には初代新人王に澤登が選出されるなど、チームにとってのメモリアルシーズンとなった。