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前回の鳥栖との対戦は稀に見る打ち合いの展開となった。前半早々に金民友に先制点を許すが、伊藤翔が相手DFのミスを見逃さず同点ゴール。その後、豊田陽平のゴールでリードを許してしまうが、コーナーキックから伊藤のヘッドで追いつく。11分後にも、同じような形でCKから杉山浩太のゴールが生まれ、この試合初めてリードを奪う。さらに大前元紀が村田和哉のクロスに飛び込んで突き放すも、前半アディショナルタイムに1点返される。後半に入りさらに1点返され、河井陽介の退場など鳥栖にリズムをつかまれかけたが、ヨンアピンのスローインから平岡康裕が飛び込んで流れを引き戻す。最後は伊藤のハットトリックで荒れた試合に終止符を打った。
「今日はウィンブルドンが日本平に来たんじゃないかと思った」
両チーム合計で10得点。試合後にアフシン ゴトビ監督がテニスのスコアに例えるほどの点の取り合いとなった試合を、エスパルスは力でねじ伏せたのだった。
今季の鳥栖は、’13シーズン途中エスパルスから期限付き移籍をしていた林彰洋を完全移籍で獲得したほか、磐田に所属していた安田理大を獲得。2人は鳥栖の主力としてフル稼働し、豊田とともに4月7日から行われた日本代表候補のトレーニングキャンプに参加した。ここにスピード溢れるドリブルを持った韓国代表の金民友、リーグ屈指のロングスローを持つ藤田直之など、昨季エスパルスを苦しめた選手も揃っている。開幕戦で徳島に5-0で勝利し首位に立つと、第2節で浦和にも勝利。昨季は残留争いを続けていたが、現在はリーグ5位につけ、好調を維持。エースの豊田をターゲットにボールを集め、
「技術や戦術よりも、闘争心を持って、30人に見えるくらい動いてくる」(ヨンアピン)
というハードワークを前面に押し出す戦いぶりはリーグの中でも存在感を増している。今節は安田が出場停止となるが、やり方は変わらないだろう。
迎え撃つエスパルスは前節、首位鹿島と対戦。村松大輔をトップ下に配置するゴトビ監督の大胆な采配で挑んだ。相手の強みを消し、後半に高木俊幸の投入で一気に試合を決める。しかし、その目論見通りには行かず、前半5分に不運な形で失点。だが、そこで崩れないところにエスパルスの成長した姿を見ることができた。追加点を奪われることなく前半を終え、後半に高木俊を投入。これで攻撃のスイッチが入り、6分後に高木俊の絶妙なクロスからノヴァコヴィッチのゴールが決まった。最後は、勝ち越しゴールを許してしまうが、下を向く内容ではなかった。
「チームの勢いは止まっていない。負けたことは悔しいが、良いサッカーができているので、このまま続けていきたい」(吉田豊)
と、選手たちも自信を失っていない。
スルーパスにゴール前に飛び込んだ場面や、河井陽介のクロスにヘディングシュートを放った場面など、超攻撃的な姿勢を見せている左SBの吉田。危険なファウルにも屈せず、果敢に突破を図り右サイドで脅威になり続けていた河井。鹿島ですら苦しんだこの両サイドの攻撃を止められるチームはあるだろうか。今節も引き続き、この2人が起点となりチャンスを演出することになるだろう。
また、守備では鳥栖の絶対的エース豊田に対してのイメージはでき上がっている。
「ラインをなるべく高く保って、彼(豊田)をゴールから遠ざけること」(ヨンアピン)
集中力を切らさず、自信を持ってラインを上げる。そのためには、前線での守備も必要だ。ロングボールを上げさせないこと、コースを限定すること。つまり、エスパルスにとっても、
「一人ひとりが運動量を上げることが要求される」(平岡康裕)
ということになる。走り勝ったチームがこの試合を制する。勝利への執着が強いチームが勝つと言ってもいいだろう。公式戦連続完封勝利の記録は、前節「5」で止まった。ここで連敗をするようなことになれば、これから先もずるずると引きずる可能性もある。逆に、勝利を飾れば、4月の勢いのまま5月も戦えるという自信になるだろう。ゆえに、この試合は重要になる。アウェイ2連戦が控えるなか、ホームで戦うこの試合には勝利が不可欠だ。幸い、鳥栖にはこれまで1度も負けていない。気持ちでも優位に立っているはずだ。しっかりと勝って、次につなげたいところだ。新たな連勝記録は、ここから始まる
公式ケータイサイトでは、アフシン ゴトビ監督と選手の前日コメントを公開!!
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2014Jリーグ ディヴィジョン1 第11節
5月3日(土祝)15:00キックオフ
清水エスパルス vs サガン鳥栖
@IAIスタジアム日本平
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