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中断前最後のリーグ戦はチームの方向性が間違っていないことを証明した。好調神戸に対して、圧倒的に試合を支配。前半からチャンスを作り続け、これまで「シュートが少ない」と言われ続けたチームとは別のものになっていた。後半に先制を許したが、そこで気落ちすることなく、さらに攻撃の勢いは増した。66分にヨンアピンのロングスローから、杉山浩太が頭で飛び込んで同点。一気に逆転とはならなかったが、「良い戦いができた」とアフシン ゴトビ監督は選手を褒めたたえた。
今週からヤマザキナビスコカップが再開される。現在エスパルスは2戦2勝。しかも、2試合とも無失点に抑え、1試合少ないながら、堂々の2位に着ける快進撃を見せている。リーグ戦の成績はひとまず置いて、決勝トーナメント進出を有利に進めるために、この試合に勝利することが目標になる。そのためには、リーグ戦からの宿題である「フィニッシュの精度」は、この試合を通して改善することが必要だ。
ゴトビ監督が挙げたのは「セットプレーを上手く使う」ということ。
神戸戦はコーナーキックやフリーキックのチャンスを活かすことができなかった。指揮官の考えでは「10回のCKのうち、2つは決めなければいけない」。高木俊幸の良いボールが入ってはいたが、ボックス内のコンビネーションが上手く行かなかった。そこに変化を見せることができれば、相手DFに容易に跳ね返されることもないだろう。そうすれば、おのずとゴールも見えてくる。
今節の相手FC東京は、リーグ第5節で対戦。5分に長沢駿のゴール右隅を狙った技ありゴールで先制するも、44分に河野広貴に押し込まれ前半の内に同点に追いつかれる。50分に大前元紀がPKのチャンスを得たが、これを決めることができず、そのまま57分、82分に失点し、終わってみれば1-3とFC東京に初勝利をプレゼントしてしまった。
ただ、ナビスコカップということに焦点を絞ると、前回対戦は'12年の準決勝第2戦。アウェイを1-2で落としたエスパルスとしては、ホームで勝たなければいけない状況だった。そこで大前が獅子奮迅の活躍を見せる。26分、63分、90+6分とゴールを決め、プロ初のハットトリックを達成。大事な局面で力を発揮する、エースの意地を見せた試合だった。
FC東京は、この試合からブラジルワールドカップメンバーである、権田修一、森重真人という守備の要を欠くことになる。代わりに入る選手のモチベーションなどを考えると、エスパルスにとってそれが有利に働くとは限らない。ただ、エスパルスとしても、
「後半戦にどういった選手が使えるのかを見ていく。(ナビスコカップの)4試合で何人かの選手を試して行きたい」(ゴトビ監督)
と言うように、この試合を有効に使いたいところだ。
それでも、第一に求められるのは勝利。質を落とさず、いかに選手を使うのかが難しいところだ。
「プロである以上、全員を使わなければいけない義務はない。選手たちは出場時間を勝ち取らなければならない。それには練習の中から良いパフォーマンスを出す必要がある」(ゴトビ監督)
試合はすでに始まっている。リーグ戦で出場機会に恵まれていない選手も、ここでは関係ない。過密日程の中でも、気を抜く選手は誰もいない。前半戦に調子の出なかった選手たちもコンディションを上げている。さらに激しくなったチーム内の争いに勝った者が試合に出場する。そのメンバーが出揃った時、“首位”FC東京を叩くことは難しいことではないだろう。
公式ケータイサイトでは、アフシン ゴトビ監督のコメントを公開!!
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2014Jリーグ ヤマザキナビスコカップ
予選リーグ グループA 第4節
5月21日(水)19:00キックオフ
清水エスパルス vs FC東京
@味の素スタジアム
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