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【横浜FM戦プレビュー】~ふつふつと沸きあがる炎を、燃えたぎらそう!~

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120分戦って疲労という代償を払ったが、チームの自信とか勢いというところでは大きなプラスになった」(大榎克己監督)

天皇杯準々決勝 名古屋戦はまれにみる死闘となった。前半を0-0で終えたが、後半にゲームは動く。この日公式戦9試合ぶりに先発した高木善朗が兄 高木俊幸のパスをゴール右隅に押し込んだ。その2分後、今度は高木俊幸がDFの裏に抜け出してゴール。高木兄弟のアベックゴールで勝利を確信した。その矢先に、立て続けに2失点し、同点のまま90分を終えた。延長の30分もあっという間にすぎ、勝負はPK戦に。1人目の大前元紀から一人も外すことなく、5人目の平岡康裕が落ち着いて決めて、4年ぶりのベスト4が決まった。

120分間戦うというのは、想像を絶するものだろう。延長戦は12年のヤマザキナビスコカップ決勝以来だったが、そのシーズンはそれ以降、一度も勝てないまま終わってしまった。だが、今回は違う。120分戦って、勝ったのだ。疲労はもちろんあるが、ただの1勝と比べると、苦労した分、喜びも大きいことだろう。2年前とは逆の結果になることも期待できる。また、この勝利で公式戦2連勝となり、選手たちも自分たちのサッカーに自信を持って戦えるようにもなるだろう。「良いサッカーができているから、それを続けることが大事」(本田拓也)と、戦い方に迷いはなくなった。

横浜FMは現在10位。中村俊輔が体調不良で欠場していた影響もあり、ここ2試合は勝ち星を得られていない。また、けが人が続出しているようだ。7月1日に加入したばかりのラフィーニャはブラジルへ帰国し、栗原勇蔵は右太もも肉離れにより欠場の見込みだ。だが、今節は中村の復帰が濃厚。そして、右太もも肉離れで戦列を離れていた齋藤学も復帰の予定だ。ここに伊藤翔が1トップに入る。横浜FMのホームゲームで得点を挙げるなど、今季5得点を取っているストライカーは、エスパルスを知っているだけに注意すべき選手の1人になるだろう。また、中村がキッカーを務めるセットプレーにはもちろん警戒が必要である。

前回対戦はホーム開幕となる第2節。開幕戦から多少メンバーを変更して挑んだが、冨澤清太郎の1発のロングボールで、齊藤に抜け出された。その1点を返せず、逆に杉山浩太が退場するなど、良いところを見せられないまま敗れてしまった。対横浜FM戦はリーグでは2010年4月以来勝てておらず、この敗戦で4連敗となっている。

エスパルスとしては鬼門になるが、大榎監督は「C大阪も相性が悪いと言われていたが勝った」と気にしていない。しかも、天皇杯を欠場したノヴァコヴィッチが、ユーロ予選で2試合3ゴールを挙げて帰ってくるなど調子は良い。また、前述のように高木善朗もゴールを決めている。大榎監督が、「誰を選ぼうか迷う」というほど戦力が揃いつつあるなど、明るい話題が豊富だ。

今節から3試合は過密なスケジュールになる。それゆえ初戦が大事になることは言うまでもない。この勢いで、まずは残留ライン前後の団子状態を抜け出そう。

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