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優勝を狙う上で痛い敗戦を喫してしまった。前節の相手は首位の札幌。この試合は勝つか、負けるかでJ2そのものが混戦になる。それだけ重要な試合だった。
試合は5分にいきなり先制を許す立ち上がり。河井陽介のパスをカットした福森晃斗のロングパスを、裏に抜け出した内村圭宏に押し込まれてしまう。さらに28分には、バックパスを受けた杉山力裕のキックをヘイスに奪われ、そのまま無人のゴールに決められた。エスパルスは、75分に鄭大世のシュートがバーに当たった跳ね返りを北川航也が詰め、さらに84分には右サイドの村田和哉のクロスに鄭大世が頭で合わせて同点に追いつく執念を見せた。しかし、最後には1失点目と同様、ゴール前のスペースにボールを放り込まれたところを都倉賢に押し込まれた。
「自分たちは『エスパルス』という看板を背負っているというプライドを持たなければいけない」(鄭大世)
この試合に敗れたとは言え、ここで終わりではない。プライドを持って戦うことは、これからも続けなければいけない。
長崎は前節熊本と対戦。試合は、後半に入ってゲームが動いた。62分、左サイドからのスローインを永井龍が落とし、そのボールに走り込んだ白星束がシュート。これはGKが弾くも、最後は岸田翔平が逆サイドから詰めて長崎が先制。熊本は清武功暉を中心に反撃に出るも、90分に隙を突いた長崎が一発。交代で入った宮本航汰が自陣から前線にボールを浮かすと、永井がオフサイドラインをギリギリで抜け出す。追ってきたディフェンスを切り返しで外し、右足で仕留めた。これで永井は、鄭大世に再び並び得点ランクトップとなる14点目。後半アディショナルタイムに植田龍仁朗のゴールで熊本が1点を返すも、時すでに遅し。長崎が苦手の熊本を撃破した。
長崎は、前半戦はわずか4勝に終わったが、後半戦入って6試合ですでに5勝(1敗)。後半戦の勝ち点だけを見ると、札幌の勝ち点14を上回りリーグトップであるという事実からも勢いを感じることができる。
長崎との前回対戦は今季アウェイ初戦となる第2節。16分に、河井陽介のロングパスに抜け出した北川航也がゴール中央に折り返し、遅れて飛び込んだ大前元紀が合わせて今季初ゴール。58分には、本田拓也の縦パスに、大前が石毛秀樹とのワンツーでボールを受け、勢いのあるドリブルからゴール左隅に決めて2点目。そして、この試合の最後を飾ったのは河井だった。87分、エリア外から河井陽介の鮮やかに巻いたミドルシュートがゴール右隅に決まり3得目。守備でも決定機もありながら無失点に抑えて快勝した。
しかし、今はそのときの長崎とは違う。全員守備、全員攻撃のチームが、歯車が噛み合い結果に結びついている。そこを甘く見ると痛い目に遭う。
またチームの稼ぎ頭である永井には注意しすぎてもしすぎることはない。鄭大世と並ぶ得点能力を誇り、常にゴールを狙っている生粋のストライカーだ。これまでチームを転々としてきたが、今季長崎に完全移籍で加入し、今季にようやく覚醒したと言えるだろう。得点を決められると、チームを乗せてしまうことにもつながりかねない。そこは是が非でも抑えたいところだ。
今のエスパルスには連敗は許されない。そもそも、ここから勝っていかなければ1年でのJ1昇格は夢に終わってしまう。
「残りの15試合はサッカー人生がかかっているし、チームの未来もかかっている。(昨季の)10月17日を思い出して、もう一度奮起しなければいけない」
という村田和哉の言葉に集約されるだろう。出直しとなる長崎戦に勝利し、再びチームの目指すべきところを思い出そう!
公式モバイルサイトでは、小林伸二監督と選手の試合前日コメントを公開!!
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2016明治安田生命J2リーグ 第28節
8月11日(木)18:00キックオフ
清水エスパルス vs V・ファーレン長崎
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