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リーグ戦の前節、水戸との試合は、90分、90+4分にゴールを決めて逆転勝利となった第25節千葉戦以来の劇的勝利を演じた。しかし、試合は、「自分たちの良さを消してきた」と河井陽介が話すように、引いて守られ、さらに高い位置でボールを奪おうとしても大きく蹴られてしまうなどリズムを作れなかった。苦難の続く試合は、66分に山村佑樹にゴールを決められ、さらに難しい展開に。しかし、それを救ったのは苦手とされていたセットプレーだった。85分、左CKを獲得。大前元紀がニアに速いボールを蹴ると、GKの前にポジションを取っていた松原后の足に当たり、ラッキーな形で同点。さらに、後半アディショナルタイム。再び左CKをとって、先制と同じような状況を作り出した。ゴールを願うエスパルスサポーター。大前の蹴ったボールはファーに飛び、掴まれながらもゴールへの執念を見せたビョン ジュンボンが頭から押し込み最高の形でゲームを終わらせた。これでリーグ3連勝の壁をついに破ることとなった。
今回対戦する大分は、天皇杯2回戦で2つ上のカテゴリーの甲府を破り「ジャイアントキリング」を成し遂げたチームである。大分は主力選手を数人休ませるにとどまったが、甲府は先発にダヴィなどは起用したものの、キャプテンの山本英臣などがベンチから外れるなどメンバーを落としていた。前半は大分が攻めこむ場面も見られたがシュートの精度が足りず、ともに得点を奪えないまま試合は延長戦へ。83分にマルキーニョス・パラナ、ドゥドゥなど徐々に本気を見せる甲府に対して、大分はそれでも耐え抜く。試合はPK戦に突入。大分は1本目に後藤優介が外し苦しい展開となったが、甲府の4本目ドゥドゥが外して同点に追いつく。勝負は7本目まで決着がつかず、8本目。大分はダニエルが確実に決めると、松橋優のPKを修行智仁がセーブして120分間+PK戦という長い戦いを制し3回戦に進出した。
その大分は、19日にホームでJ3第22節C大阪U-23と対戦している。C大23は茂庭照幸、椋原健太などトップチームのおなじみのメンバーに加え、丸岡満などの若手も出場する豪華メンバー。その相手に、前半は何とか耐えしのぎ無失点で切り抜ける。すると、65分には松本昌也のパスを受けた後藤がドリブルで持ち込みシュート。これが決まり大分が先制。その3分後、今度はディフェンスのクリアミスを拾った後藤が今度は左足を振り抜いて追加点。守備陣も最後まで守り抜き、前回1-2で敗れた雪辱を果たした。大分はこれでJ2 J3入れ替え戦出場圏となる2位に浮上。また、公式戦では6連勝となり、チームの勢いが一気に増してきている。
前節ベンチ入りし、復帰が近づいてきている本田拓也は、
「J3が相手だが、去年は藤枝に負けている。カテゴリーが違っても難しさは変わらない」
と警戒する。大分は25日に現在4位の富山とのリーグ戦もあり、ベストメンバーで挑むことは難しいかもしれない。だが、大分は13年までJ1にいたチームだ。チームとしての力と経験は持ち合わせている。
エスパルスも、チーム全体で戦うことを小林伸二監督は明言しており、この試合はチームの総合力の対決となる。ただそうなれば、エスパルスの方に分があることは間違いない。これまで数多くの選手が使われるなど、
「誰が出ても勝てるようになってきた」
と小林伸二監督も胸を張るチームになってきている。さらに今はエスパルスの選手全員が、チャンスがある限り2つの大会を獲りにいくという、チーム全体のモチベーションは高い。現在の公式戦5連勝も、全員で勝ちとってきたもの。今回も天皇杯のメンバーが勝てば、次のリーグ松本戦に向けて、チーム内の競争もさらに激化する。その好循環を続けるために、公式戦6連勝をチーム全体で勝ち取ろう!
公式モバイルサイトでは、小林伸二監督と選手の試合前日コメントを公開!!
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第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会 3回戦
9月22日(木)15:00キックオフ
大分トリニータ vs 清水エスパルス
@山梨中銀スタジアム
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