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5月2日、ピーター クラモフスキー監督がWEB会議システムを使用してメディア取材対応を行いました。
――現在のところチームは5月6日まで活動休止となっているが、監督としてはこの状況をどう考えているか?
現状をポジティブに捉えていきたいと思っています。今、できることを最大限にやり、クラブも私もコーチングスタッフも選手たちもしっかり準備して、またリーグが再開された時にスタートできるようにしていきたいと思っています。
――選手たちにはこの活動休止期間にどんな指示をしたか?
今はしっかりと我慢すること。そして、プロとしての生活をすること。そして、規律を守りながら体を大事にすること。それと同時に毎日彼らをしっかりと観察できるモニターがありますので、それで彼らの毎日がどういう状況かを観察しています。その中で個々のプログラムを与えながら、またチームで活動ができるようになった時にしっかりと準備させていきたいと思っています。
――具体的なトレーニングの指示は出しているのか?
個々のプログラムというものはフィジカルをベースとしたもの、フィジカルをしっかりとしていくもの、そしてチームが活動再開できたときに、みんなができるようなプログラムを与えてあります。
――5月6日以降はどのようなケジュールを考えているか?
今は(再開を)待っている状況ですが、チームの活動ができるようになったときのために、しっかりと準備して行っていきたいと思います。そこからはまたプレシーズンのような形になりますが、リーグが始まったときにしっかりと良いスタートが切れるようにしていきたいと思います。そして、試合ができるようになったときにファンがワクワクできるようなサッカーができれば良いと思います。
――「選手をモニターで観察している」ということだが、どのように観察しているのか?
選手の一日一日を自分たちが今使っているテクノロジーがありますが、毎日選手たちが記入することによって、我々のフィジカルチームやメディカルチームにそのレポートが届くようになっており、私にもそれが届くようになっています。それで彼らが1日をどう過ごしたかというのを観察しています。
――それは選手たちが気を抜かないようにということか?
その通りです(笑)。ただ、彼らはしっかりとしたプロですし、ここまでそのプログラムを行ってくれていると思います。チームでの練習ができるようになることを彼らも楽しみにしていると思いますし、モチベーションとしては自分たちのサッカーをまた見せることによってスタジアムでファンをワクワクさせられればと思っています。
――リーグ再開日までどのくらいの日数を必要としたいか?
もう準備はできています。明日から行きましょうか(笑)
――監督は今、そのような毎日を過ごしているのか?
毎日、成長ができるようにしています。クラブには今は行けなくて仕事ができない状況ですが、自分が日々成長することによって、自分がもっと良い人間に、そしてもっと良い監督になれるようにしています。「どうしたら成長できるのか」、「どうすればJリーグでチャンピオンになれるのか」ということを考えながら生活をしています。その中でもちろん家族との時間も大切にしています。
――以前に選手に「公式戦をやるにはどのくらいの期間が必要か?」と聞いたときは、「3週間くらい」と話していたが、どう思うか?
理にかなった時間だと思います。プログラムは、いつ開催になるかによって上手く調節していかなくてはいけないと思っていますが、自分たちは練習が中断になるまでしっかりと練習がやれていましたので、良い状態にあると思っています。またそこからしっかりとやれればと思っています。
――サポーターにメッセージを
我々も同じように感じています。選手たちは(早く)練習に戻りたいと凄く思っていると思いますし、その練習をまたファンに公開することができれば良いと思っています。そしてリーグが再開したら、その期間が6ヶ月になるのか、どのくらいになるのかは分かりませんが、その中でクラブが皆さんとしっかりと幸せを分かち合えるようにしていきたいと思います。
――試合も練習もできない中で選手のメンタル面の心配はあるか?
我々もしっかりと観察し、彼らと連絡を取りながら行っています。彼らはこの先、大事なシーズンになると思い、プロとして準備をしてくれていますので、練習がスタートした時にしっかりと練習を組んでいければ良いと思っています。
――メンタルケアという部分で監督が何かやっていることはあるか?
その観察しているモニターの中にメンタルという部分も入っていますので、そこでいつも観察することができていますし、強いメンタルを持っている選手たちだと思っています。そして、今年は特別なことを達成しようと考えながらやってくれていると思います。
――そのメンタルの部分は具体的にどのように分かるのか?
毎日、彼らが記入する項目の中に体調のことやフィジカル面、そしてメンタル面のことも入っています。その項目を彼らが記入することで、彼らと連絡を取り合っています。
――他クラブでは困っている外国人選手が多いと聞くが、気持ちの部分で、エスパルスの外国人選手はどうか?
難しい状況だと思っているのは、外国人選手だけではなくて全員だと思っています。もちろん彼らは試合をしたいですし、練習もしたいという気持ちだと思います。それはリーグ全体に言えることですし、J1、J2、J3だけではなく、その他のリーグでも難しい状況というものは変わらないと思います。
――1日にサッカーのことを考えている時間というのはどのくらいか?
止まることはないです(笑)。色々な考えを持った時に、その裏には、このチームをどうやったらチャンピオンにすることができるのかということが繋がっています。それが私の頭の中に叩き込まれていて、常に頭の中に入っています。
――それは選手のメンタルや人間的な部分も含めてですか?
全てのことです。自分たちがどうやってやればもっと良くなれるか、成長ができるか。それは全てのサッカーの部分の中で、どうやったら良くなれるのか。日々成長するにはどうやってチャレンジをしていけばいいのか。それが成功への秘訣だと思っています。
――緊急事態宣言が延長されそうな中、今後がまだ見通せない状況に対しての受け止め方は?
今は自分がコントロールできるところではないと思っていますので、選手たちが毎日をどうやって成長していけるか、どうやって乗り越えていけるかを考えながら行っています。
――Jリーグとしては、無観客試合も視野に入れて再開を検討しているが、それについてどう思うか?
Jリーグがそう判断した場合は自分たちもそれでしっかりと行うのみだと思っていますし、スタジアムでファンが盛り上がることはないですが、テレビで盛り上がってもらえるようにプレーをするのみだと思っています。
――監督としてもグラウンドでこれだけ長く選手たちを指導できないことはストレスが溜まることか?
確実にそうだと思います。今は良い状況ではないですが、ピッチに戻ってボールを使って練習がやれるようになれば、そして自分たちのプログラムをそこで行っていけるようになれば良いと思います。
――公式戦の日程がタイトになることによって、今まで計画していたプログラムを変更せざるを得ないと思うが、どう思うか?
ハードなシーズンになっていくと思いますし、シーズン終盤まで非常にタイトになってくると思っていますが、それに対応できるようにしっかりと準備をしていくのみだと思っています。
――天皇杯がJ1リーグ上位2チームだけの出場ということで、タイトル獲得のハードルが高くなったが、それについてどう考えているか?
残念なシナリオではありますが、ただその判断はリスペクトしていかなければいけないと思っています。自分たちがしっかりとコントロールできることを行って、しっかり準備していくべきだと思っています。
――再開した時の戦術や選手の起用方法について、何か変化をつけたりという考えはあるか?
中断したときにやっていたことをしっかりと続けていくのみだと思いますし、戦術的、メンタル的、フィジカル的にやってきたことをそのまま続けていければ良いと思っていますし、早くまた戻って試合ができるようになればと思っています。
――活動休止となる前に、選手たちにはどのような話をしたのか?
まずは自分のカラダを大切にすること。そして規律をしっかりと守ること。渡したプログラムをしっかり行っていくこと。そして、しっかり準備して、また再開した時に次のレベルに行けるようにと話しました。
――山室晋也社長が、ポジティブなこととして、中断することで新監督によるチーム作りに時間ができることを挙げていたが、監督自身はどう考えているか?
何が起こったとしても自分はポジティブな捉え方をしています。誰もが試合をやりたいというモードに入っていると思いますが、自分たちのサッカーというものはFC東京との試合でもしっかりと見せることはできていたと思います。ただ、(リーグが)中断となってしまったので、そこもポジティブに捉えられるように、その中断の中でフィジカルや戦術というものでチームを革新するということを行って来ました。その中で自分たちが最大限できることを行ってきましたが、今は練習ができないという状況になっています。ただ、現状でも最大限生かして、また練習が再開した時にしっかりとトレーニングモードに入っていけるようにしたいと思っています。
――練習再開後に、チームに加えたい変化や取り組みなど、この中断期間に考えついたことはあるか?
今は全員で「成長したい」というメンタリティーを持って行っていきたいと思っています。今は良い方向へ向かっていると思いますので、今は変える必要は何も無いと思っていますけど、通常の状況に戻った時にファンがスタジアムに来て我々を見て、喜んでいただけるようなプレーが見せられればと思っています。
――監督自身は、何かトレーニングをしているか?
子供と歩いたりとか、子供と自転車に乗ったりしています。子供は足が速いので私も走って追い掛けなければいけない状況になっています(笑)