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リーグ再開後初めて、2週間もの期間を取って準備することができた。
エスパルスが5連敗で迎えた前節鳥栖戦。序盤からゴールを脅かされる展開が続くが、何とか耐えて前半を0-0で終える。エスパルスはその前半でシュートを打つことができなかったが、72分だった。左コーナーキックを獲得すると、西澤健太のボールにヴァウドが頭で合わせて先制。勝利を収めた第17節湘南戦以来の先制ゴール。勝利へ近づいたかに見えたが、85分だった。ゴール前のルーズボールを林大地に押し込まれて同点に追いつかれてしまった。
ようやく連敗を止めることになったが、6試合ぶりの勝利とはならなかった。失点は事故的なものだったと言えるかもしれない。ただ、それを差し引いても、攻撃陣が振るわなかったことが課題となった。シュートは前後半合わせても、得点となったヴァウドのシュートと、56分に放った奥井諒のシュートの2本のみ。ピーター クラモフスキー監督が「自分たちがボールを持った時も、簡単にボールを失ったりして、自分たち自身で試合を難しくしてしまった」と話すように、シュートに持ち込むまでにミスが目立った。
ただ、こうしたことは改善できるものだ。鈴木唯人が「(前節は)疲れがあるのか分からないが、いつもだったらしないミスがあった」というように、連戦の影響も一つの要因になったかもしれない。そうしたチーム状況にとって、この2週間はコンディションを整える絶好の機会だった。今週の前半にはリラックスしたメニューで笑顔がこぼれ、かと思えば対人練習などでは、球際での激しさを見せるなど、自信を回復しているように見える。心身ともに充実して、今節に臨むことができそうだ。
一方、柏は28日にFC東京と対戦。11月7日に行われるルヴァンカップ決勝の“前哨戦”となった。試合は、柏が序盤から得点のチャンスを迎える。23分、右サイド北爪健吾のクロスにオルンガが頭で合わせるがバー直撃。28分には、相手のゴールキックを大きく蹴り返すと、こぼれたボールを仲間隼斗が拾い、そのままディフェンスをかわして強引にシュートを放つ。GKが弾いたボールを江坂任が押し込んで先制した。
1点リードで迎えた後半、開始直後にFC東京の自陣でのパス回しが乱れると、オルンガがかっさらってボックスに侵入。横パスを送ると、クリスティアーノが難なく押し込んで追加点。3分後に、髙萩洋次郎のクロスにアダイウトンが頭で合わせて1点を返されてしまうが、75分だった。ハーフライン付近でボールを奪うと、オルンガが前線のスペースにボールを出す。これをクリスティアーノが右足を振り抜いてゴール左に叩き込んだ。柏は、これで4試合ぶりの勝利となった。
クリスティアーノは、前節のゴールが今季初得点を含む2得点だったため、いま勢いに乗っていることだろう。また前回対戦では欠場していたオルンガは、現在までに23得点を決めており、最大限の警戒が必要だ。そこに江坂、呉屋大翔など、前回対戦でゴールを決められた選手もいる。
たとえ1人を抑え込んでも、他の選手に決められてしまう。そうした状況で必要になることは、エスパルスが試合を支配し続けるしかない。前述したように、エスパルスが2週間の準備期間があったのに対し、柏は中2日で戦うことになり、コンディションの面ではアドバンテージがある。まずは運動量で相手を上回ることが求められそうだ。
真価が問われる残り10試合。その最初の試合は、地面を強く踏み込んで、大きく前に一歩を踏み出す試合にしよう!
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2020明治安田生命J1リーグ 第25節
10月31日(土)16:00キックオフ
柏レイソル vs. 清水エスパルス
@三協フロンテア柏スタジアム
<放送>
DAZN
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