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こんにちは。
今回は古賀コーチが担当します。


「郷原(きょうげん)は徳の賊なり。」


いきなりですが、『論語』に出てくる一文です。

『論語』は、古代中国の思想家、儒教の開祖である孔子の教えを弟子たちが書き留めたもので、紀元前5世紀頃に記されています。人の生きる道や考え方、道徳などを述べており、現代社会においても多くの人が参考にしているようです。シンプルな言葉の中に、様々な解釈ができる要素が含まれています。
「子曰く、…」というやつですね。






『超訳 論語 安富歩 より』


というわけで、前回のブログは『道』についてでしたが、今回は『徳』についてお話します。


「地元で人気取りをしている程度の似非君子は、徳を損なう賊である。」


冒頭の一文の現代語訳です。つまり、

「その場の誰からも善人とされるような人こそは、徳を破壊する賊だ。誰からも善人とされるということは、何かを誤魔化しているからだ。悪い奴からは嫌われなければ、善人とは言えない。」

う~ん。考えさせられます。
誰からも好かれようとする八方美人は本当の善人ではないということでしょう。
歯に衣着せぬ物言いですね。でも本質をついています。


『論語』における善人とは、『徳』を重んじる人です。
物事をズバッと一刀両断する孔子。そんな孔子が重んじた『徳』とはいったい何なのでしょう!?

『論語』における『徳』とは、儒教でいう「仁・儀・礼・智・信」のことを言い、五徳とも呼ばれています。
更に、「忠・勇・謙・寛」という要素も加わり、総じて『徳』としています。

「仁」という思いやりの心・「儀」という道理に適うこと・「礼」を忘れないこと・「智」恵を備えてわきまえること・「信」頼されるよう誠実であることが大切だということです。
当たり前のことが当たり前にできる。コーチはそう捉えましたが、これがなかなか難しい。こんな完璧な人ってなかなかいないですよね。

社会構造の複雑化や価値観の多様化等、様々な要素からなる現代社会においては、自分自身を保つのが難しいときもあります。更に、その日の体調であったり気分であったり…


「今日はちょっとしんどいなぁ…」
「体調が悪くて気分がすぐれないよ。」
「どうしてこんな風になるんだろう…」


孔子の教えは、このように何かにつまずいたり上手くいかなかったりしたときに、物事の捉え方や考え方を少しだけ変えてくれることがあったり、自分の行動や考え方の指針になったりもします。
みなさんにも、大切にしているもの、支えになっているものってありますよね!?

コーチは孔子を師と仰いでいるわけでもないし、その教えが全てだとも思っていません。孔子は聖人ではなったという捉え方をする人もいますしね。
しかし、『徳』は人を形成する上で重要な要素だと思っています。あらためて、自身の行いを省みると、『徳』を重んじていたのか!?自己都合で動いてはいないか!?自責の念に駆られます…

だからせめて、目の前にある今やるべきことに精一杯取り組もうと努めています。もちろん上手くいかないときもありますし失敗もあります。しかし、その積み重ねが自分を成長させてくれるのではないのでしょうか。

自分を信じ己の『道』を進んで行きたい。その行き着く先が『徳』を重んじる人なのではないかと思います。自分自身を見失わず、誰からも後ろ指を指されることのない人になりたいものです。
その傍らに道標(みちしるべ)となるものがあると心強いですね。

自戒の念を込めて、今回は少し真面目なお話をさせていただきました。


以上、古賀コーチでした。またスクールでお会いしましょう。




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