こんにちは。
今回は古賀コーチが担当します。
みなさん本は好きですか?
コーチは子どものころから本を読むのが好きでしたが、家で過ごす時間が増えた昨今、読書をすることが多くなりました。
今回はコーチのお気に入りの1冊を紹介したいと思います。
それは『鬼平犯科帳』です!!
また読み返しています。
最近流行りの『鬼』ではありません…
『鬼平犯科帳』は池波正太郎による日本の時代小説です。テレビドラマ化・映画化・舞台化・漫画化・テレビアニメ化されています。
登場人物も個性的でそれぞれキャラが立っていますし、描写が細かく読んでいるとその情景が浮かんできます。そしてなんといっても主人公である鬼平こと長谷川平蔵の人間的魅力。これに尽きます。
江戸の町が舞台のお話で、物語は主人公である『火付盗賊改方』の長官長谷川平蔵を中心に進んでいきます。
江戸時代における警察署といえば奉行所ですが、町や村には盗賊や放火魔がはびこり人々を苦しめており、奉行所だけではとても手に負えなかったのです。
そこで幕府が組織した特別部隊が『火付盗賊改方』です。
斬り捨て御免の権限を持つ『火付盗賊改方』の長官長谷川平蔵ですが、悪党や配下からは『鬼の平蔵(鬼平)』と恐れられています。
しかしその素顔は義理も人情も心得た苦労人で、そんな平蔵の言葉は人情味があり、人の心の中に同居する善と悪を併せのむ懐の深さがあります。
また、配下の密偵や与力・同心とともに一癖も二癖もある盗賊たちと渡り合うのですが、単純な勧善懲悪の物語ではなく、それぞれの人間性に加え、悪党でありながらも人間味あふれるキャラクターが描かれています。
そんな『鬼平犯科帳』ですが、今回は印象的な鬼平の言葉をいくつか紹介したいと思います。
●「人間というやつ、遊びながらはたらく生きものさ。善事をおこないつつ、知らぬうちに悪事をやってのける。悪事をはたらきつつ、知らず識らず善事をたのしむ。これが人間だわさ」
●「世の中の人間の多くは、うわべだけで人の値うちをはかってしまうゆえ、な」
●「人のこころの底には、なにが、ひそんでいるか、知れたものではないというのだ」
●「何事も小から大へとひろがる。小を見捨てて大が成ろうか」
どうですか。心に響きましたか。
どれも、人の心の表も裏も知り尽くした平蔵だからこその言葉だと感じます。物事の本質を見抜く核心を突く言葉です。
厳格な職に就きながらも、どこか人間臭い、人間の本質を表した平蔵の言葉は現代社会においても充分通用するものだと思います。
興味を持たれた方、面白そうだなと思った方はぜひ読んでみてください。きっと鬼平の世界に魅了されますよ。
以上、古賀コーチでした。
またスクールでお会いしましょう。