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悔しい試合が続いている。
前節はアウェイのC大阪戦だった。ロティーナ監督の古巣との対戦。注目が集まったゲームで、5分に中山克広の先制ゴールが決まった時は、勝利を意識したサポーターも多いはずだ。しかし、そこからチャンスを決めきることができず、逆に22分にコーナーキックから失点。後半に立て直し、再びチャンスを作り始めるが、84分に清武弘嗣に決められて逆転されてしまう。後半アディショナルタイムのPKは、権田修一のファインセーブで防いだが、あと1点が奪えず敗れてしまった。これでリーグ3試合を終えて1勝1分1敗の五分となっている。
試合を通して、相手に決定的な場面を作られたのは、失点シーンくらいだった。ただ、そこで決められてしまうのがJ1の難しさだ。そうした隙は、この試合に限らず何度かある。
「一人ひとりやることが分かっている上で、まだまだそれを90分間やり続けることができていない。90分やり通すことで隙も作らせないし、守れる自信もついてくる」
片山瑛一はこう言う。ある程度守備の形ができていたとしても、完璧を目指さなければ、この問題はいつまで経っても解消されない。しかも、中3日と厳しい試合日程のなかでは、次の試合に改善していかなければ、ズルズルと悪い方向に行きかねない。その意味で、今節の鳥栖戦は、しっかりと引き締めて戦わなければいけない相手だ。
鳥栖は、現在開幕から3連勝中。前節は、ホームに仙台を迎えた。5分に今季千葉から移籍してきた山下敬大のゴールで先制。25分には、コーナーキックの混戦をエドゥアルドが押し込み、さらに39分には小屋松知哉がカットインからのミドルシュートを決めて前半で3点リードを奪う。後半に入っても、56分に樋口雄太がクロスに合わせてネットを揺らすと、後半アディショナルタイムには酒井宣福がダメ押しとなるゴールを決めて5-0の大勝。金明輝監督の目指す攻撃的なサッカーが、順調に成果を出してきている。しかも、今季エスパルスから移籍したファン ソッコが最終ラインを守るディフェンス陣は、今季3試合で失点はゼロ。現在までに失点をしていないチームは鳥栖のみだ。
今節は、リーグで最も勢いのあるチームとの対戦となる。ただ、今のエスパルスにとっては暗いニュースばかりではない。前節、チームに合流してから別メニュー調整が続いていたヘナト アウグストが実戦復帰した。昨季は持ち味のボール奪取のほか、印象的なゴールを残したボランチがチームに戻ってきたことは心強い。また、攻撃では中山が現在2試合連続得点中だ。その中山は、
「大学の時から1点を取ると、だいたい2戦連発、3戦連発が続くことが多い」
と話しているように、昨季は横浜FCで無得点に終わったが、19年には6試合で6ゴールと固め打ちをする傾向にある。ということは、今の2試合連続ゴールで喜ぶのはまだ早いかもしれない。今節もゴールを奪って、エスパルスの攻撃を引っ張ってくれるはずだ。
何より、ホームのサポーターの前で勝利を見せること。それは、チームに関わる全ての人々が求めていることだ。ここで勝利すれば、大きなエネルギーになるに違いない。これまでの悪い流れを吹き飛ばす試合を見せたい。
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