先週土曜日に行われたルヴァンカップ名古屋戦は、不運な形からPKを取られ、金崎夢生に決められて0-1で敗れたものの、新しい可能性が見えた試合だった。先発のボランチは、白崎凌兵、松岡大起の2人。昨季はともに鳥栖に所属していたが、松岡が8月2日にエスパルスにやってきたのに対して、白崎は8月11日に鹿島から鳥栖に期限付き移籍している。つまりすれ違いで、鳥栖で2人は一緒にプレーをしていない。さらに、今季も松岡がシーズン前にケガをしていたため、この試合で初めてコンビを組むことになった。また、この試合では56分にオ セフンが途中出場となり、チアゴ サンタナと2トップを組んでいる。ここも初めての組み合わせだった。残念ながら、その彼らが息の合ったプレーができていたとは言い難いが、時間を積み重ねることでチームの力になることは期待できる。
さらに、この試合の翌日に行われた松本との練習試合では、ヘナト アウグスト、ディサロ燦シルヴァーノが実戦復帰となった。特に、アウグストは昨年の3月に行われた第5節広島戦から1年以上公式戦から遠ざかっているが、「試合を重ねるにつれて良くなってくると思うし、80%くらい出せたと思う」と、コンディションを戻してきている。エスパルスは現在7人の外国籍選手を抱えているが、その中で5人しか出場できず、彼らにはその争いもある。それ以外の選手も、ほとんどがケガから戻っており、18人に入るということだけでも厳しい戦いになっている。このように、チームとしては現在苦しい時期が続いているが、着実に力を蓄えてきていることは間違いない。
一方、対戦相手の広島は、エスパルスとは対照的にリーグでいま最も調子の良いチームと言える。直近のルヴァンカップでは、徳島と対戦した。4分に柏好文のゴールで早くも先制すると、12分には相手ペナルティエリア内でボールを奪って森島司が押し込んで追加点。さらに22分には、ジュニオールサントスの個人技で3点目を奪って試合を優位に進めた。徳島に攻め込まれる時間帯もあったが、そこを耐え抜き88分にサントスが4点目を決めてダメ押し。4-0の圧勝で、グループステージ突破を決めた。
その勝利も含めて、現在広島は公式戦6戦負けなし。その広島が最後に敗れたのは、ルヴァンカップのエスパルス戦だ。試合はベンジャミン コロリが20分に来日初ゴールを決めてエスパルスが先制に成功。38分には、神谷優太のフリーキックのこぼれ球を原輝綺が押し込んで追加点を奪った。後半は相手の時間帯もあり、住吉ジェラニレショーンに1点返されるが、大久保択生の好セーブなどもあり最後まで逃げ切った。
コロリはこう言う。「1回勝つことができたということは、また勝つことができるということ」。昨季終盤、リーグ第36節でも広島には1-0で勝利しており、ここまで公式戦2連勝と相性は悪くない。ゴールデンウイークの初戦ということもあり、たくさんの観客がIAIスタジアム日本平に詰めかけることも予想される。そうしたなかで、恥ずかしい試合はできない。まして、ホーム初勝利ができていないという状況を変えなければいけないときだ。試合を優位に進めて、サポーターとともに喜びを分かち合える試合にしたい。
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