この試合を含めて、ホームは残り3試合。前回のホームゲームでは京都に1-0の勝利し、今節はホーム連勝を狙うことになる。今季満足のいく結果を残せていない試合も多かったが、残り3試合は全ての試合でサポーターを喜ばせることに全力を尽くしたい。

前節広島戦は、簡単にはいかない試合になった。0-0で迎えた65分、エスパルスにとって突然チャンスが転がり込む。カウンターから縦パスに抜け出そうとした乾貴士が塩谷司に倒されてファウルを獲得。VARの判定の結果、塩谷にレッドカードが出されてエスパルスは数的優位で戦うことになった。しかし、そこから割り切った戦いをしてくる広島を崩すことができず、逆に一瞬の隙を突かれて先制点を許すと、後半アディショナルタイムにもロングシュートを決められて0-2の敗戦。6試合ぶりの黒星、またリーグでは13試合ぶりに無得点で試合を終えることになった。

悔しさは残るが、選手たちはすでに切り替えている。また、今週の練習では、ゼ リカルド監督が檄を飛ばしているシーンが何度も見られるなど、前節の敗戦から這い上がるために、厳しいトレーニングを積んできている。大事なことは、前節のダメージを最小限に抑えること。ここで勝って、また1つでも上の順位を狙う戦いをしていきたい。

一方湘南は先週の土曜日、そして今週の水曜日と、1週間で2試合をこなしてこの試合を迎えることになる。まず先週の土曜日に行われたのは第28節川崎F戦。湘南は20分に先制点を許してしまうが、そこから崩れることなく、川崎Fに互角以上の戦いを見せると、53分には町野修斗のPKで同点。さらに、後半アディショナルタイムだった。杉岡大暉の縦パスを、阿部浩之がスルー。山田直輝が相手ディフェンスの裏で受け、クロスを走り込んだ阿部が押し込んで劇的逆転勝利。優勝を狙うチームに土をつけた。

中3日で、再び上位の横浜FMとの対戦。メンバーを4人、入れ替えて臨んだ試合は、56分にミスから自陣でボールを奪われ、最後は西村拓真に決められてしまう。さらに、70分にはアンデルソン ロペスのPK、そして89分には横浜FMの新加入選手のヤン マテウスにもゴールを決められて0-3で2試合連続の金星は逃した。

ただ、横浜FM戦では敗れたものの、それでもシュート12本を放つなど、湘南は粘り強く攻撃を仕掛けていた。それが川崎F戦では逆転につながったと言える。そして、その最後を決めるのがEAFF E-1サッカー選手権2022でフル代表に初選出され、3試合で3ゴールを奪った町野だ。現在チアゴ サンタナより1点少ない9得点で、得点ランクも4位タイまで浮上してきている若きエース。その彼を勢いに乗せたくない。

だが、何よりエスパルスとしては湘南に対して相性が良い。前回対戦では、アウェイで鈴木唯人が1得点2アシストなど、チームは今季最多の4得点を挙げて4-1で快勝している。昨季の対戦まで遡れば、第25節のアウェイ戦でも鈴木唯人がゴールを決めており、「自分個人としてはやりやすい相手という印象がある」と再び大仕事をやってのけるかもしれない。さらに18年には、同じく「23」を背負っていた北川航也が湘南を相手に1試合2得点を決めており、その彼も「良い印象を持っているので、得点のチャンスを狙いたい」とこちらも今節に向けてゴールへの意欲を見せている。前節得点できなかった攻撃陣は、今節にその悔しさをぶつけてくれるだろう。

湘南とは1試合多い中で、勝ち点2差。現時点での両者の位置関係は微妙だが、前回対戦のように自信を持って臨み、「シックスポイントゲーム」を制して差を広げていきたい。

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