前節エスパルスは3位の東京Vとの直接対決となった。序盤から主導権を握られる難しい試合になったが、35分に相手の一瞬の隙を突いて鈴木唯人がゴール前のこぼれ球を叩き込んで先制。その後もなかなか攻撃の形を見せられなかったが、守備陣の奮闘が光りゴールを許さない。結果、2試合連続「ウノゼロ(1-0)」で勝利。チームとして勝負強さを発揮した試合になった。
決勝点を決めた鈴木唯人は、この試合を最後に「海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため」チームを離脱している。出場した試合は途中出場を含め3試合。短い期間だったが、第28節岡山戦ではカルリーニョス ジュニオのゴールをアシスト、そして前節のゴールと、しっかりと結果を残してくれている。それを無駄にしないようにしなければいけない。3連勝を狙う今節は粘り強い守備は継続しつつ、攻撃陣が奮起したい試合になる。
一方、山口は前節大分と対戦した。夏の移籍期間に加入したキム ボムヨン、シルビオ ジュニオールが初先発。キム ボムヨンは2016年途中からエスパルスに在籍、またシルビオは2019年、2020年に新潟に在籍していた。試合は10分、大分にスローインから崩され最後は高畑奎汰に豪快に決められて先制を許してしまう。それでもそこから反撃を開始した山口は、29分にロングボールで右サイドに展開し、シルビオのクロスに中央で梅木翼が合わせて同点に追いつく。さらに41分だった。シルビオがボックス内で倒されてPKを獲得。これを自ら決めてついに逆転に成功した。
後半は両チームともチャンスを作りながらスコアは動かず、このまま山口は4試合ぶりの勝利が目前に迫っていた。ところが90+6分だった。大分は高畑のクロスに交代出場の松尾勇佑が体を投げ出しボレーで押し込んで同点に。劇的展開で山口は勝ち点2を落とした。
山口はフアン エスナイデル監督がシーズン途中に就任し、第21節仙台戦から6試合連続無失点で6戦負けなしを記録するなどチームを立て直してきたが、ここ3試合は8失点とやや守備を攻略されつつある。前節も千葉に0-4で敗れた第28節から先発メンバー6人を入れ替えるなど大胆な策で勝利に近づいたが、結果として失点は止まっていない。
エスパルスとしてはここを突いていきたい。山口との前回対戦では雷雨で2度の中断もありながら6-0で大勝。この勝利がシーズン序盤に苦しんでいたチームに勢いを与えたと言える。山口は監督も交代しており同じような戦いにはならないかもしれない。ただ、エスパルスは現在3試合連続で1得点しか奪うことができておらず、この試合でもう一度弾みを付けたいというところは変わりない。
この試合の後には現在首位の町田との対戦が控えている。その試合に向けてもこの山口戦を落とすわけにはいかないだろう。今節こそ、もう一度「超攻撃的、超アグレッシブ」なサッカーを見せて相手を圧倒したい。
エスパルス公式アプリ「S-PULSE APP」では、試合前コメントを公開!!
**********
2023 明治安田生命J2リーグ 第30節
8月12日(土)18:00キックオフ
清水エスパルスvsレノファ山口FC
<放送>
DAZN
エフエムしみず
**********