MATCH REVIEW
ルヴァンカップでは2回戦で宿敵の磐田に敗れ早々に姿を消したエスパルスが、6月11日にもうひとつのカップ戦である天皇杯の戦いに臨んだ。対戦相手はJ3で10位に留まる松本である。
直近のリーグ戦からは中9日と時間が空いたものの、4日後にはリーグ戦のG大阪戦を控える。秋葉忠宏監督の用兵術に注目が集まるなか、スタメンはレギュラークラスを主体とした陣容となった。
システムは3-4-2-1を採用。GKには今季初の公式戦出場となる猪越優惟が入った一方、3バックは右から住吉ジェラニレショーン、高橋祐治、蓮川壮大と主戦級が並んだ。2ボランチには宇野禅斗と弓場将輝が起用され、ウイングバックは右が山原怜音、左には先日加入したばかりの新戦力のマテウス ブルネッティが抜擢されている。
2シャドーには中原輝と矢島慎也が入り、最前線には本来はMFの小塚和季が立っている。FW陣に怪我人が増えるなか、FW登録の選手は藤枝から復帰したばかりの千葉寛汰がベンチに入ったのみで、得点力という意味では、やや心許ないメンバー構成となった。
それでも立ち上がりから、両者の力関係は明白に浮かび上がり、エスパルスのペースで試合は進行する…
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試合後監督コメント
秋葉忠宏監督
まずは今日(マテウス)ブルネッティと(千葉)寛汰がデビューできたというところ、公式戦でしっかりとパフォーマンスを見せてくれたというところは、我々にとっては明るい材料が一つ増えた。あとはもう皆さんお分かりのとおり、4点取ったことは素晴らしかったが、セットプレーからの2失点がゲームを難しく、苦しくさせてしまった。(リーグ戦)17節まではそんなに問題なかったが急に18節ヴィッセル神戸戦、19節セレッソ大阪戦、今日の試合と不安定になっている。我々が言いすぎて選手がナーバスになっているかも知れないので、もう一度シンプルに整理してあげることと、17節まではほとんどやられていなかっただけに、もう一度自信を取り戻すことが大事だと思う。中3日間では、流れの中のトレーニングはほとんどできないので、そういうところにフォーカスしながら、とはいえ今言ったように神経質になりすぎないよう、さじ加減をしっかりとスタッフと考えながらやりたいと思う。
攻撃の方はセットプレーからのゴール、流れのあるゴールと多彩なフィニッシュワークを見せてくれたので、これを引き続きJ1のカテゴリでもこういうゴールがたくさん見せられるようにしたい。そして、セットプレーを含めて失点をゼロにも収めること。そこにこだわりながら中3日だが次節ガンバ大阪戦に向けてしっかりやりたい。
――ブルネッティ選手が2つのポジションでプレーした。
まずは攻守において落ち着いていると感じた。まだ来たばかりであり、時差やチームのやり方、日本のフットボールにすぐ順応できているかというとなかなか難しい中、違和感なく、穴を開けることもなく、攻守において落ち着きながら、自分の役割をしっかりとやっていたと思う。
特にオフェンスのところではボールを持ってもものすごく落ち着いているので、彼のところでむしろロストすることなく、もっと言えば起点になるような非常に貴重で素晴らしい選手が加入してくれたと思う。あとは日本の独特の暑さ、スピード感に慣れていけば間違いなく我々の素晴らしい戦力になってくれると思う。
――4バックではなく3バックでスタートした狙いは。
まずは松本山雅さんが3バックでずっとやって来たというところ。あとは今日のサブを見てわかるように純粋にサイドバックがいないので、台所事情と相手との噛み合わせみたいなものをトータルで考え、90分間でしっかり勝ち切るにはどういうシステムがいいのかということで今日は3バックで思い切ってスタートした。
また、次節のガンバ大阪さんは4バックのチームだと思うので、いろんなことをしっかりと考えながら3日間だが勝点3を取る確率が1%でも上がるよう、我々の今持てる戦力をしっかりと加味しながら、しっかりやりたい。
――セットプレーの失点について。チームとして対策したことが出せた上なのか、それとも出せていないのか。
やるべきことは分かっていると思うが、ただ少し今はナーバスになっている。ゾーン(ディフェンス)は当たり前だがパワーが必要であり、相手が走り込んで来るが我々はスタンディングで対応しなければいけない。気迫だとか、ここの範囲だけは絶対に抑えるといったパワーがないと、走り込んで来る相手を怖がらずに飛び込んで競りに行く強さや勇気がないと、やはり厳しい。
もちろんマンツーマン(ディフェンス)にすれば明確に誰の責任かが分かりやすくなるので、それも視野に入れながら考えたい。ただ我々は今までしっかりと守ってきた。ゾーンがやられたからマンツーマンにして、マンツーマンでやられたらまたゾーンにするのか、とイタチごっこになるので、我々が積み上げてきたものでもう一度パワーを持ちながらしっかり修正していきたいと思う。
試合後選手コメント
中原輝選手
トーナメントでまずは勝って次につなげることが大事だったので、それを達成できたことは良かった。1点目は上手くこぼれてきて、右足だったがしっかり枠に入れれば何か起こるかなと思い、上手く入って良かった。2点目に繋がったCKはチームとしてあの…
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マテウス ブルネッティ選手
何よりもまずは感謝したい。自分としては良いゲームができた感触があり、勝利できたことも嬉しいし、ピッチ内での仲間たちとの連携も上手くできたと感じている。コミュニケーションのところも練習とは違った形で取れたし、そこも含めて良かった。自分のデビュー戦としてはまずまずかなと思う。
日本のサッカーにもう少し苦労するかと思っていた。日本のサッカーはスピーディーという印象があるし、練習でもそう感じていたが…
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猪越優惟選手
2失点したのは悔しいし、まだまだ反省点の見つかるゲームにはなったが、トーナメントの一発目で勝つことができたのはポジティブに考えて良いと思う。自分の良さを出せたところもあったので、次につなげていきたい。今日の試合は勝ち進むことはもちろんだが、リーグ戦に出るためのアピールにもつなげていきたいと思っていた。これがアピールになったかは分からないが、続けていってまた次いつ出番が来ても良いようにしたい。
チームとしてセットプレーの失点が続いていることについては…
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弓場将輝選手
僕含めてなかなかリーグ戦で出場チャンスが少ない選手もいた中で、このようにチャンスをもらえて、数字で結果を出せたのは僕の中で大きな一歩で、ホッとした。リーグの名古屋戦で決定機を外してしまい、決めたかったなという思いがずっとあったので、天皇杯ではあるものの点が取れて嬉しかったし、1点と言わずリーグ戦で取れるようにまた良い準備をしていきたい。
得点シーンは、(千葉)寛汰が3枚の真ん中の選手を釣ってくれていた時に、3枚の右の選手がフワッとしているというか、足が止まっているように見受けられたので、すごくスペースがあると感じていた。それに…
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千葉寛汰選手
ゴールを決めたかったが、やるべきことはやったし、次につながる試合にはなったと思う。クオリティの高い選手たちと一緒にプレーできて楽しかったし、もっともっと自分を生かしてもらえるようにやっていけば自分にとって良い方に行くと思う。今日、本当に初めてやったので、これからもっと良くしていければいい。
久々のアイスタでのプレーで…
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