昨日からの雨もあがり、太陽こそ出ていないが、桜島から噴煙が上がるのがはっきりと見えた。こちらに来て雨は降っているものの練習時間は降られておらず、昨シーズンほどの寒さもないため、今シーズンは発熱などでコンディションを崩す選手も少ないようだ。高校選抜選考合宿のため、昨日のトレーニングを最後に櫛引と樋口の2人がチームを離れたが、エスパルスユースの柏瀬と犬飼が合流するなど、フレッシュなメンバーも入ってきている。体調不良のために2日前に鹿児島入りしたルーキー柴原も別メニューながら合流できた。疲労や痛みで部分的に別メニュー調整している選手はいるが、長期離脱を余儀なくされるような怪我もなく、ここまではプラン通りスケジュールをこなしている。

　この日はウォーミングアップの後、2組に分かれて1グループは6対6のミニゲーム。もう1グループはパス交換からのシュート練習を行った。シュート練習ではサイドでのボール回しからのクロスをファーサイドで折り返してシュートを打ったり、擬人壁を並べてわざわざウェアを着せてＧＫの視野を遮り、フリーキックを練習したりといよいよ明日がトレーニングマッチなのだなと感じさせられるような、よりシュートシチュエーションを意識したトレーニングが行われた。

　「もっとゴールを決められた」とゴトビ監督が言うとおり、ポゼッションが高くエスパルスペースでゲームを戦うことができていたが、ゴールチャンスは少なめだった。勝つ為のアグレッシブなハイスピードサッカーだけに、勝つ為のチャンスメイクも必然と増えていくに違いない。

　シュート練習では高原直泰や小野伸二、永井雄一郎らが豪快なシュートやフリーキックを決めていた。積極的に若手に話しかけチームをナビゲートするだけでなく、自らがピッチで見せることでも、若手を大きく刺激している。大きな変化を伴ったが、トレーニングを重ねる度に新しいエスパルスはチームとしての成長を見せてくれる。


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