悔しさと充実感が交じり合ったアヤックス戦から一夜明けた14日、３泊５日のオランダ遠征最終日を迎えた。宿泊先のホテルのジムで軽めのトレーニングとプールで体をほぐす程度の回復メニューで全日程を終了。現地時間の午後３時にホテルを出発し、一同はスキポール空港から帰国の途に着いた。

　前日のチャリティーマッチの模様は、現地の新聞各紙が大きく取り扱い「非常に意味のある一夜だった」などの見出しで紹介された。このイベント開催にあたり、アムステルダム市、アムステルフェーン市の自治体をはじめ、オランダ赤十字、スポンサー企業、さらには、シーズン佳境にもかかわらず協力を快諾したアヤックスに至るまで、多くの人たちの温かい気持ちが結集されていた。試合前には、オランダの人気アーティストもボランティア出演し、会場を盛り上げた。エスパルスとしては、チャリティーという最大の目的に加え、「クラブを世界にアピールする」、「若手選手に経験を積ませる」という、ゴトビ監督が遠征前に挙げていた目的は十分に果たせた。

　欧州トップレベルのプレーを肌で体感し、短い時間ではあるが、アヤックスのスタジアム、練習場でプレーすることで、本場の文化も少しは感じられたはず。この経験こそが選手１人１人の財産となり、チームの成長を手助けする大きなファクターとなるはずだ。23日から再開するリーグ戦（福岡戦＠アウスタ）でさっそくその成長の一端を披露する。