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【決算発表記者会見】会見レポート

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4月21日(木)に静岡市内にて2015年度決算報告および2016年度事業計画につきまして、会見を行いました。
コメントは以下の通りです。

2015年度事業報告・2016年度事業計画



<左伴社長コメント(抜粋)>


2014年度の売上高が3,248百万円の収益に対し、2015年度は3,141百万円でした。結果的には減収ですが、2014年度は300百万の追加協賛をいただきました。その分を差し引くと2,948百万円が自力営業数値であり、193百万円増やしたことになりました。
物販収入は12百万円増、1試合当たりの平均入場者数も593名増となっています。
広告収入については、ここに追加協賛300百万円が入っています。その分を抜いた収入1,234百万円に対して、2015年度に自力営業の売上げが1,417百万円ということで、183百万円の増加となりました。

この好調な業績を背景にJ2というカテゴリーではありますが、2016年度の広告収入予算はプラスの計画をしております。新規スポンサーは2014年度41社から2015年度111社と増加し、期末のスポンサー社数も337社と増加しております。1社当たりの平均単価は5.5百万円から4.2百万円に下がっていますが、これは営業マンが小口営業を中心に獲得しているため、単価が下がっています。しかし、これはJリーグ平均で見るとまだ高い数字です。単価2百万円前後で600社を超えるくらいの社数が現在のJクラブの平均と見込んでいます。2016年度についても、これまで通り小口商材を足で稼ごうというキャッチフレーズのもと、取り組んでいます。

それに対して、プロ人件費も増加させました。2014年度1,117百万円に対し、2015年度は174百万円を上乗せしました。補強も含め選手陣容をJ1の平均人件費となる1,300百万円に近づけました。それを2016年度も維持させることは、過日サポーターの皆さまにもお約束いたしました。
昨年の仙台戦でJ2降格となりましたが、サッカーについて言えば、「走る」「球際」「闘う」という戦意の低さが露呈されたり、システムが頻繁に変わったり、出場率が60%を超えた選手がいなかったことや戦術がブレたこと等もあり、個や組織のクオリティが上がらなかったと言えます。これは、昨年のことだけではなく、これまで数年に遡ってのことだと考えています。
そのため、新しい監督のもと、清水のサッカーを予め定義付けして、加えて戦意にも拘りを持ち、新たにJ2を戦う準備をする。そのための担保として強化費は維持させるということを決めました。

2015年度は結果として310百万円の当期赤字を出しておりますが、J2を戦っていきながら、この赤字を解消させなくてはいけない。クラブライセンス上、3期連続赤字あるいは債務超過は一発退場となってしまいますので、2016年度はチームをJ1に戻すと同じように、何としてでも黒字決算とならなくてはいけない状況です。
また、J2降格により他クラブの状況を加味すると約320百万円の収入減が見込まれます。合わせて約600百万円の対策を打たなければ、ブレークイーブンには戻せません。ただし、強化費を落とすわけにはいきません。
この地域では、これだけ成績が上がらなくても前年よりチケット収入が上がり、物販収入も上がり、広告もスポンサーのご支援により増えました。もう一年同じような自社努力で280百万プラスさせ、また、期初に400百万円の追加協賛をいただき、最終的に収支を50百万円の黒字予算として組ませていただきました。
昨年以上の収益向上額をさらに上回らなければならないという難しいミッションではありますが、チーム共々フロントも闘わなければならない厳しい一年だと認識しています。
また一方、純資産も2014度までは500百万円前後で推移しており、資本金に見合った数字で累損がほぼ無いクラブ状況でしたが、2015年度は188百万円に落ち込みました。経営者としては株主様に対して重い責任を感じており、必ず回復させなければならないと思っています。

チームの現況については、現在8節を終えていますが、42試合を6クールに分けて7試合ごとに振り返りをしています。7節終了時点で3勝2分2敗の勝点11で順位が9位。特に、ここ数試合の失点シーンは、アラート意識があればこのような結果になってはいなかっただろうと振り返りを行なっています。これは再現練習を通じて改善をはかっています。データ的には被シュート本数や枠内に飛ばされたシュート、ペナルティエリアへ進入された回数が22チーム中で1番少ない。さらにアタッキングサードでボール奪っている本数も多く、自陣で一番遠いところで奪っているチームと言えます。数字上は守備の破綻が見つけづらいと言えますが、アラート意識の低さがここ数試合散見されています。
攻撃では、シュート数やクロス数は22チーム中1位です。ただ、その精度が低く、結果的に8試合で8点となっています。現在、連動した崩しからできるだけ難易度の低いシュートでゴールするという練習を一所懸命やっています。引かれた相手に対して必ずしも崩し切るという形が確立されたわけではありません。しかし、長いシーズンを戦っていく上で大事なのは守備の破綻が少ないということです。これに関してはある程度の目処が立っていると思っています。
また、鄭大世選手が復帰してきましたが、西部選手や鎌田選手といった主力選手が怪我により離脱しています。そうしたことを踏まえながら補強については、7月のウインドーに向けてリサーチを行ない、総合的に考えていくつもりです。

先日FWが2点を取って、昨年9月26日以来のホームアイスタでゴールなしの呪縛は解けましたが、まだ1年近く勝利がありません。J2に降格しても1万人を超えるお客さまが毎試合のように来られる、極めて稀でありがたい地域にあるクラブとして、あってはいけない事態が続いています。それは選手や現場スタッフが一番強く感じています。次節のホームゲームでは必ず勝利することはもちろんですが、課題に真摯に向き合いながらトレーニングを行い、試合の中で結果を出して、最終的に皆さんのご期待にお応えしたいと思います。

 

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