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【2020シーズン新体制発表記者会見】記者会見レポート①<BR>代表取締役社長、ゼネラルマネージャー就任会見

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1月14日(火)、静岡市内「ホテルセンチュリー静岡」にて、清水エスパルスの2020シーズン新体制発表記者会見が行われました。

約70名のメディア各社を集め、2020新ユニフォームの発表、左伴繁雄前社長挨拶、新社長・新GM就任会見および2020クラブスローガン発表、その後、新監督・新加入コーチングスタッフ紹介、新加入選手の紹介が行われました。

会見の模様は以下の通りです。


■前代表取締役社長 左伴繁雄

12月28日に新社長就任の内定が発表されましたが、それから大変多くの方々に労いと感謝の言葉を頂戴いたしました。サポーターの方はもちろん自治体や地域の方々など、それだけのことをしたのかなと自分自身を疑ってしまうほど温かくしていただきました。この場を借りて厚く御礼を申し上げたいと思います。
2015年から5年間代表を務めさせていただき、稼げる戦えるフロントを目指して充分とキツイことも言って参りました。色々な管理を導入しまして、一番は見える化であり、数値化であり、他クラブと比較する相対化であり、効率化や標準化、そして昨年はデジタル化という6つの軸で縦から横から斜めからいろんな仕事を串刺しにして数値を上げるように社員と頑張って参りました。
この5年間で30億円前後の年商だったクラブが40億を超える中堅クラブまで大きくなって参りました。強化に割く費用も13億円から20億円手が届くところまできて、それをどう使うかというフェーズに入ったのではないかと思います。そういった面でも私が見てきた3つのクラブの中で、社員の頑張りで一番伸びたクラブだったと思います。
一方チームの方は、5年間で5回コミットしていますが、初年度からJ 1残留、1年でのJ 1復帰、一桁順位、一桁順位、ベスト5と。皆さんご承知の通り達成したのは2年目の1年でのJ1復帰と一昨年の一桁順位の2つだけであり、代表としての責任も感じておりますし、何らかの形でその責任というものを皆さん方に表明しなければいけないと感じておりました。
ただ、昨年のチームはどんなに状況が厳しくなってもチームが崩れるということはありませんでした。特に最終戦を前にした2週間はずっと連敗が続いていた中、なかなか難しいメンタルの状態の中で、一糸乱れぬチームワークを練習時から発揮しているのを見て、だいぶ成長したんだなと思えるようになりました。リバウンドレンタリティというものを大事にしていますが、それを最終戦で昨季最高の試合をあの状況の中でやれたチームは今後に成績面で繋がっていくかなと思った次第です。
フロントにしてもチームにしても、この5年間の間で皆さんにとってご期待に添えるものに必ずしもなっていない部分、なった部分、多々ございますが、ここで5年間ということで一つ区切りをつけて、新しくトップを含めた新陳代謝を図ることでまた新しい浮揚を図っていくことが最適なのかなと判断し、今回の退任を了解しました。
最後になりますが、通常は社長とは社員や現場と少し距離を置いて客観的にオペレーションをしていくことが求められます。しかし、特に昨年フロント社員と仕事をしていて自分の中で情が移っていると思しき場面に多々遭遇しました。甘やかしてるということではなく、鬼になりきれなくなっている自分も、4、5年前に比べるとおりました。ここが潮時なのかなと感じています。
一方、財界の皆さん、サポーターの皆さん、特に2015年降格した際に30分もあろうかという話をじっと聞いてくれたゴール裏のサポーターの皆さんをはじめ、この清水エスパルスを愛している方々全ての熱みたいなものを社長として受け止めながら、それが私の中で情に変わっていることもありました。
ここまで来るとやはり冷静に経営することがなかなか困難になってきますし、エスパルスはもっと上に上がっていかなければいけないチームであるべきであります。そのバトンを渡す時期が今なのかなと思いました。
私の就任期間中に優勝の二文字は味わえなかったですが、昨日、静岡学園が優勝しました。静岡で静岡のチームが優勝するということはこういうことなんだなというのを皆さんメディアの方々が示してくれました。そこに向かっていく2020年度以降のチームを、どこからでも応援はし続けて参りますので、引き続きご愛顧ご贔屓の程よろしくお願いします。本当に長い間ありがとうございました 。


■代表取締役社長 山室晋也

前職はプロ野球球団ということで、基本的には同じスポーツエンターテインメントビジネスであり、勘所はそれなりに分かっていると思っています。スポーツが持っている勇気や感動、生きる力を生み出して、多くの人に勇気や感動を届けて、静岡、サッカーファン、スポーツファンを元気にしていくことがミッションだと思っています。そして同時に、より大きなビジネスを展開していくことを目指していきたいと思っています。
静岡に来てまだ数日ですが、この地域のサッカーを愛する人の多さ、サッカー熱の高さには驚かされている次第です。静岡学園が優勝しましたが、これを機に静岡を復活させるためには、何としてもエスパルスが優勝するしかないと意気込んでおります。必ずや優勝できるチーム、強いクラブを実現すべく精一杯取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


■ゼネラルマネージャー 大熊清

今回、ピータ-クラモフスキー監督を招聘し、新たな出発をするということで、皆様にもご支援をお願いしたいと思っております。就任して仕事がある中で、監督と2人で話をする機会がありました。F・マリノスの2年間であれだけのチームと礎を作り、優勝させるということは、この世界では簡単ではありません。切り替えや球際を厳しくというサッカーの本質はもちろんのこと、選手を掛け算で攻守に活かす発想、また信念というものを感じました。補強についても揺るがないものがあります。それもF・マリノスが優勝した裏付けであると思います。そこの共通点を上手く見出して、強いチームを作る作業を加速しているところです。正直、少し出遅れた部分もあるのかもしれませんが、安易に妥協するよりもコミュニケーションを取りながら、強いチームを作るためにしっかりお互いの仕事をしていきたいと思っております。
また、少なからずサッカー界にいる中で感じていることは、今はチーム力ではなくてクラブ力の時代に入っていると思っています。且つクラブ力を超えて仲間のファミリー力を結集して、強いチームを作っていけたらと思っております。それと同時に、Jリーグの理念である地域に根差した活動もしていきたいと思います。それには皆様のご支援が必要不可欠であります。今後とも清水エスパルスをよろしくお願いいたします。


≪質疑応答≫

――(山室社長に)千葉ロッテマリーンズは12球団一熱い声援とも言われているが、静岡ではそれをどう生かしていきたいか?

■山室社長
千葉ロッテマリーンズ時代のファンの皆さんによる応援は、本当にチームの力になりました。この清水エスパルスにおきましても、この地域のサッカー熱、サッカーを愛する気持ち、エスパルスを応援する気持ち、これはどこにも負けない強い力だと思っています。まだ実際サポーターの皆さんの熱量を直接感じたことはありませんが、サポーターの方たちと共にチーム、クラブ、そして地域を盛り上げていけるように取り組んでいきたいと思っています。


――(大熊GMに)ドウグラス選手という大黒柱が抜けた後、補強の進捗状況は?そして、(リストに)松原選手の名前が無かったが、その状況は?

■大熊GM
ドウグラス選手は、私も逆に相手として戦った選手なので、そういう意味では彼の偉大さ、恐怖は身を持って感じていた立場にいました。移籍が決定したということで、本当に清水エスパルスの関係者にとって非常に残念かつ、厳しいことだと思っています。
エスパルスとしては、非常に敬意を持った、なかなか過去に例がないオファーを出しながら、時間をかけながら、契約延長等の努力もして参りました。ただ、相手チームからのオファーというのは、正直シビアな時期でのものであったいうことは、言えるかと思います。その中で彼の人生、オファー内容等、最大限我々も前体制含めて色々なアプローチ、オファー内容を工夫した中で、最終的に色々総合的なことも考え、彼自身が苦渋の選択として決断に至ったという経緯です。本当に我々としては全力でやったと思います。ただ、彼に敬意とお礼をみんなでしなくてはいけない部分もあると思いますし、逆にいなくなった清水エスパルスが後ろ向きになってはどうしようもないことなので、監督を筆頭にどういうことをやっていくかというところが、非常に重要だと思っています。そういう意味では、不思議と私もこの立場になって、自分の前のチームの試合を観ることが多かったんですが、やはりもっと数的優位で、パワーで守って、数的優位で攻めて、一番大切な切り替えのところをしっかりやると。そういうところを含めて、監督の選択、決意がありますので、そのビジョンに沿った選手をこれから動いて、その掛け算、そのサッカー、組織をきちっと作れるようにすることが彼への敬意にも繋がると思いますし、皆さんの期待に沿うものだと思っています。確かにシーズンは始まりましたが、(移籍)ウィンドウが3月まで空いているので、妥協せずにギリギリまで最善を尽くしていきたいと思います。
(松原選手については)これは正直ベースで言わなくてはいけないですが、国外、ヨーロッパ(の移籍ウィンドウ)は1月頃が多いです。その中で海外の移籍の模索は続いております。守秘義務があり、その進捗状況等については今現在お話しするわけにはいかないんですけれど、ずっと子供の頃からの夢である海外移籍というものが具体的に出てきているという状況であります。詳しく決まりましたら、伝えさせていただきたいと思っています。


――(山室社長に)プロスポーツクラブとして、きわめて重要な三本の槍、社長・GM・監督の同時交代、就任に関して、エスパルスにとってストロングとなりうるところは?

■山室社長
まだチーム、クラブ全体を把握しているわけではありませんが、今回社長・GM・監督が代わったということで、まさにスローガンにあったように「RE-FRAME」。ゼロからスタートをする。過去のしがらみもない、何もない、ゼロベースで本当に強いチーム、勝てるチーム、そして強いクラブを作っていくことを、この3人で作っていけるという意味で、3人の力が最大限発揮できる状況にあるのかなと思っています。静岡は、サッカーの聖地と言いますか、サッカー王国、ここの地盤、ファン層の厚さ、サッカーに対する理解、そういったものをメディアの皆さんの協力体制も含めまして、素晴らしい土壌があるかなと思っています。これがクラブ経営をする上で、最大の強みであると思っています。当然この中にサポーターの皆さんの素晴らしい応援というのもありますし、これが一体となり、一つの方向に向かっていくというのが、素晴らしい結果を生み出すと信じています。


――お二人の経歴からすると前職を辞める段階で、他からもオファーがあったと思うが、敢えて清水エスパルスを選んだ理由は?

■山室社長
野球はある程度と私自身の中でやり尽くした感がありまして、別のことにチャレンジしたいということでスポーツに限らず色々なところでお話をいただく機会がありましたけれども、同じスポーツ業界の方からサッカーのお話をいただいて、自分にとっては全くの新天地というか新しい世界なのでチャレンジしてみたいなっていう気持ちがありました。やはりサッカーといえば静岡。この静岡の熱狂的なファンがいるこの地でできるということが、一番エスパルスに就任するにあたって考えたことです。
サッカーを通じて地域を創生する、地域を活性化するという、過去から言われている言葉かもしれませんけれども、私にしてみるとやはり静岡という地で、もう一度このサッカーで静岡を盛り上げるということにチャレンジしてみたい、原点に帰って戦いたいなと思った次第です 。

■大熊GM
一つはやはりJリーグの理念に沿った市民球団を目指すという中で(エスパルスが)Jリーグの理念に沿ったクラブであるということです。我々の時代は、静岡にコテンパンにやられて主導権という言葉が相応しいほど何もできなかった時代がありまして、本当に静岡のサッカーというのは本当に別格だったです。関係者の方から、静岡のサッカーのアイデンィティをもう一度発信していきたい、作りたいということが非常に印象に残っていました。逆に組織の歴史というものは堅持しなくてはいけないとか変えなくてはいけないところがあります。少なからずそれが良いのか分からないですけれども、多少の経験値の中で違う見方から少しは力になれる、そしてチャレンジになるのかなという思いがありまして、やらせていただくことに決めました 。


――社長の一番の仕事は何か?また、GM の一番の仕事は何か?

■山室社長
社長なので全責任を負っています。やはりスポーツチームということですので、チームを強くするということ。強くすることによってファンの皆さんに感動や勇気というものを与え続けるということは一番大事なことだと思います。
ただ、その中で私が直接やることは経営を強化することによってチームの強化の資金の捻出やファンサービスだったり、ファンの皆さんを満足させる環境を作るということを全体をコーディネートして、クラブとしての力を最大限発揮する全体意識をコントロールをするということだと思ってます 。

■大熊GM
清水エスパルスに『分かち合う夢と感動と誇りと希望』という理念がありまして、そこに向けてどういうことをやっていくのかということです。
チーム力ではなくクラブ力、育成の力、スカウトの力、その他の営業の方々が汗をかいていることが勝利するのに大事だと思います。サッカーは11人しか出られないですけれども他の社員や選手がそこに向いているかというところが大事。私一人ではできないファミリー力というものを上げて、その力が注力できるような動きをしていき、本当に皆さんに喜んでもらえるようにしていきたいと思っています 。


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