早いもので、今節がホーム最終戦となる。今年は新型コロナウイルスの影響で中断もあり、リーグ再開が7月4日。そこから約6ヶ月間でリーグ32試合目となる。今節の相手である仙台は今節が10日ぶりの試合となる一方で、エスパルスは中3日での試合。実に3試合連続して条件としては不利な状況となる。ただ、過密日程が続いて選手たちの疲労も相当なものだろうが、この大事な試合で力を出しきらない選手がどこにいるだろう。
エスパルスは前節、アウェイで鹿島と対戦した。成岡輝瑠がリーグ戦初先発、さらに鈴木唯人、宮本航汰も3試合ぶりの先発となった。フレッシュなメンバーが揃ったが、試合はいきなり試合巧者の鹿島に攻め込まれる展開になる。4分にコーナーキックから上田綺世に決められると、12分にも今度は中央からスルーパスを通されて上田に決められてしまう苦しい立ち上がり。後半に何とか立て直すがゴールまでは遠く、試合は序盤の2失点が決め手となり完敗となってしまった。
平岡宏章監督になってから初めての無得点。鹿島の前線からのプレス、そしてゴール前の堅固な守備に為す術がなかった。だが、それも先制点を奪われなければ、何とかなったかもしれない。「最初の入りのところが全てだった」と平岡監督が言うように、次は試合の入りで失敗はしたくないところだ。
一方の仙台は、11月に第32節を行っていたため、先週末の試合はなかった。直近の試合は6日に行われた第31節大分戦。試合は、いきなり動いた。開始からわずか17秒、石原崇兆のJ1初ゴールで仙台が先制。そこから試合を圧倒的優位に進めて、74分には左コーナーキックから山田寛人が頭で合わせて追加点。最後まで守備の乱れもなく、2-0で勝利した。
これで仙台はG大阪に4-0で勝利するなど、ここ6試合で3勝1分2敗と調子を上げている。そのG大阪戦でハットトリックを決め、6試合で6ゴールと好調のチームを支えているのが長沢駿だ。エスパルスも昨年仙台とのアウェイゲームでもゴールを奪われており、これほど怖い存在もないだろう。古巣対決と言えば、平岡康裕にも昨季の第31節でゴールを決められている。今季から指揮を執る木山隆之も11年にエスパルスのヘッドコーチをしており、大分戦で先制ゴールを決めた石原は、エスパルスユース出身だ。こうした元エスパルス勢には特に注意しなければいけない。
13日に、6選手の契約満了が伝えられた。それらの選手たちと、ホームでともに戦うのは最後になる。また、試合後には吉本一謙の引退セレモニーもある。この試合がいかに大事か、理由を数え上がればきりが無い。そうした彼らを最高の形で送り出すためには、まずは勝利すること。それも今季初めて無失点に抑えた前回対戦のように、完封も付け加えたい。様々なことが起こった今季だが、それでもホームに集まってくれるサポーターの最後の後押しで、この試合を今季のベストゲームにする。そうして、ホーム最後はエスパルスに関わる全ての人が笑顔になれる試合にしよう。
エスパルス公式アプリ「S-PULSE APP」では、平岡宏章監督と中村慶太選手の試合前日コメントを公開!!
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2020明治安田生命J1リーグ 第33節
12月16日(水)19:00キックオフ
清水エスパルス vs. ベガルタ仙台
@IAIスタジアム日本平
<放送>
DAZN/エフエムしみず
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