デジタルブック版「S-PULSE NEWS」2022年2月号 VOL.285に掲載された記事をチラ見せ!
2022シーズンにクラブ創設30周年を迎えるエスパルス。《オリジナル10》として、日本サッカー界を駆け抜けてきた30年―。「歓喜」「勇気」「希望」を我々に与えてくれた、忘れ得ぬオレンジ戦士たちをポジション別に振り返る。
文=望月文夫
プロ魂を注入した加藤と、世界一をけん引したロナウド
静岡サッカーを語るとき、点取り屋のフォワードやゲームメイクする中盤のテクニシャン選手たちを真っ先に思い浮かべるかもしれない。だがエスパルスの歴史を紐解くと、最終ラインの仕切り役であるセンターバック(CB)にも印象に残る選手が多く在籍した。
まずリーグ草創期に際立った存在感を見せたのが、1993年第2ステージに当時最大のライバルだったヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)から加入した加藤久だ。出場機会を求めたもので、「自分の経験を生かせる若いチームだから」と移籍理由を説明。長く日本代表の守備の要として活躍したレジェンドが、強いリーダーシップで好影響をもたらした。加入直後のステージ第2節から9連勝を達成、第3節から6試合連続無失点と当時のリーグ記録も作った。
同時期に加入し『クモ男』と呼ばれたGKシジマールの好守が目立った中、加藤は激しい闘志と絶妙なコーチング、時には前線への巧みなフィードで勝利に貢献した。4位に終わった第1ステージ後、当時のレオン監督が「しっかり守れていれば勝てたゲームがいくつかあった」と不満顔だった守備力が一気に解消され、第2ステージは18試合を戦いリーグ最少の9失点で2位まで浮上。加藤の愛称から『久(きゅう)さん効果』とも呼ばれた。
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全文は「S-PULSE NEWS」2022年2月号をご覧ください!