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数々の名勝負が繰り広げられた「THE DERBY」。52回目の対戦は、史上もっとも熱い戦いになる。
17位のエスパルスと18位の磐田の対戦というのは寂しい状況かもしれない。ただ、エスパルスは勝てば降格圏を抜け出して13位に浮上するが、負ければ磐田に勝ち点1差に迫られることになり、残留争いはさらに激化する。その場合、エスパルスは残り2試合で順位を2つ上げなければいけない。白崎凌兵が「ダービーということだけでなく、ダービー以上の重要性がある」と話すように、この1試合にエスパルスの将来がかかっていると言っても過言ではない大一番になる。
この一戦を前に、エスパルスの調子は良いとは言えない。ここまで4戦勝利なし。前節川崎F戦では、前半にリードを許したものの、後半に白崎、カルリーニョス ジュニオのゴールで逆転。しかし、そのリードを守りきれず川崎Fに再逆転を許してしまい敗れてしまった。
広島戦では相手選手の退場で数的優位となりながら攻めきれず、続く湘南戦では後半アディショナルタイムに痛恨の同点ゴールを決められた。福岡戦でも先制しながら、逆転負けを喫している。いずれの試合も内容自体は悪くなく、勝利の可能性があっただけに、改善しなければいけないのは試合運びというところになるだろう。今節のような緊迫した試合で、どれだけ戦況を読んで戦えるかということがポイントになる。
ただ、難しい試合になることは覚悟しなければいけない。というのも、磐田は12日に行われた試合で、優勝がかかった横浜FMを倒す番狂わせを起こしたからだ。試合は序盤から横浜FMのペースが続くも、磐田がしぶとく守り抜いて前半を0-0で折り返すと、56分には最大のピンチ。コーナーキックからレオ セアラに合わされ、ボールはGKを抜けてゴールに向かうが、間一髪のところで鈴木雄斗がクリアした。すると84分だった。自陣から古川陽介がドリブルで持ち込みカウンターを仕掛けると、その動きに呼応するように左サイドを駆け上がっていた松原后に預ける。再びゴール前でボールを受けた古川は、振り向きざまにシュートを放ち、これがゴールに決まる。磐田はこの1点を最後まで守り抜いて、勝ち点3を積み上げた。
磐田はここ3試合、1勝2分と負けがない。第30節C大阪戦では2点リードを許していたが、金子翔太のゴールで反撃の狼煙を上げると、オウンゴールが決まって執念のドロー。続く鹿島戦では、後半アディショナルタイムに追いつかれたものの、勝利まであと一歩まで迫っていた。その3試合で挙げた6得点は、オウンゴールを除くと、金子の2得点、得点力のあるウイングバックの鈴木、今季初ゴールの杉本健勇、そして静岡学園で10番を背負った大型ルーキーの古川と、その顔ぶれを見るだけでタレントが揃っていることがわかる。一瞬の隙も与えてはいけない。
台風15号の豪雨災害の影響で、1日に行われる予定だったこのカードは延期された。よって約1ヶ月半ぶりのホームゲームとなる。台風の被害に遭われた方々、今もなお被害に苦しんでいる方々に、まずは勇気を与える試合を見せること。そして、ダービーを制し、ともに喜び合いたい。
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