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ファン・サポーター、パートナーの皆様へ ー2022シーズン振り返りー

エスパルスは今シーズン、「Jリーグ」「ルヴァンカップ」「天皇杯」のタイトル獲得という大きな目標に向けて、選手・スタッフ・フロントが一丸となり臨みました。しかしながら、応援いただいた皆様の大きな期待に応えることが出来ず、J2への降格という不名誉な結果となってしまいました。また、ユースチームにおきましても来季のプリンスリーグへの降格が決定いたしました。

あらためまして深くお詫び申し上げます。


今シーズンだけではなく、近年低迷を続けている要因の振り返りを行い、皆様にお伝えできる範囲であることをご了解いただきながら、ここにご報告させていただきます。

トップチーム

今シーズンも6月に平岡宏章監督からゼ リカルド監督への交代となり、4シーズン連続となるシーズン途中での監督交替を決断しました。


平岡監督には昨シーズン、残り4試合のところでバトンを受け取っていただきました。非常に厳しい状況下ではありましたが、チームにハードワークとロイヤリティを植え付け、3勝1分けという見事な結果を残していただきました。そして引き続き指揮を託した今シーズンでしたが、シーズン序盤から主力選手の怪我などもあり、特に攻撃の選手不足に悩まされたこともあって、思うように勝ち点を積み上げることが出来ませんでした。平岡監督は2020年、2021年と2年連続でチームの降格危機を救っていただいた功労者でありましたが、今季は結果に結び付けることが出来ず、選手たちの自信も失いつつあったため、ゼ リカルド監督への交代に踏み切りました。


選手の立ち位置を整理して、ボールを大切にしながらゴールを目指して攻撃するという基礎を作り、1試合あたりの得点数が1.6点となりました。しかし、シーズンを通してはアディショナルタイムに9失点を喫し、その内4試合が勝ちから引き分けとなり、4試合が引き分けからの負けとなり、勝ち点12を失ったと言える結果となりました。チームとして失った自信を取り戻そうと取り組みましたが、最後まで修正することはできませんでした。


直近4シーズンのリーグ戦総失点数は、2022年54失点(リーグ16位)、2021年54失点(リーグ15位※20チーム制)、2020年70失点(リーグ18位)、2019年69失点(リーグ18位)と減少してはおりますが、チームとして守備の構築は未完成でした。コレクティブな守備の構築を目指し、常に30~35mのコンパクトな組織を保ち、コンパクトさとラインコントロール、ボール保持者の自由を奪うような厳しいアプローチ、自陣ゴール前でのタイトな寄せなど隙を与えないことや、チーム、個人の戦術の更なる追求と積み上げが必要であると考えております。攻守に主導権を握るサッカーを目指していた中で、ボールを奪いにいくという積極的な守備意識が薄れていた試合もありました。


攻撃面については、2022年44得点(リーグ10位)、2021年37得点(リーグ13位※20チーム制)、2020年48得点(リーグ6位)、2019年45得点(リーグ8位)となっております。前述した通りゼ リカルド監督就任後に改善が見られた部分もありますが、攻撃の多彩さには課題が残ります。基本的な個人戦術(止める、蹴る、仕掛ける)やグループ戦術(数的優位を作る)を向上させる必要があると感じています。

フロント体制と方針

この約10年を振り返りますと、その時々に事情はあったにせよ、クラブとしての指針、フットボールフィロソフィーがクラブ全体として深く浸透・共有されず、監督によってフットボールスタイルが変化してしまったことが大きな要因として挙げられます。それにより、選手編成にも影響を与えてしまいました。従来、育成型クラブを目指し、アカデミー組織から有望な選手を輩出し、トップチームの中心として活躍してくれることに期待していました。しかし近年は、クラブの指針を明確化することが出来ず、思うような成績を残せない中、外国籍選手や補強に頼ることとなってしまいました。


また監督や選手の選定においても、クラブの目指すべき方向に沿っていたのか反省すべき点は少なからずあったと思います。現在、我々エスパルスには、経験豊富でエスパルススピリットを持ったOBたちがフロントに在籍しています。彼らの経験や知見を結集させ、アカデミー組織を含めたチーム編成を再考して参ります。

今後に向けて

清水エスパルスとしてのフットボールフィロソフィーの共有と不変のフットボールスタイルを確立する必要があります。スタイルや今後のビジョンにつきましては、あらためて具体的にお示ししたいと考えております。


まずは前項に挙げた反省点を改善し、アカデミーからトップまで一貫したフットボールフィロソフィーの基に、従来標榜してきた育成型クラブの再建を目指し、邁進してまいります。


J2リーグは2016年の経験から決して甘くはないカテゴリーであると覚悟しております。しかしながらクラブ一同、強い意志のもと、必ずや1年でのJ1復帰を果たし、さらには強いエスパルスを取り戻し、近い将来、J1で上位を争えるクラブへと変貌を遂げていきたいと考えております。


今シーズン、どのような状況にあってもご支援・ご声援をいただきましたパートナー、ファン・サポーターの皆様にあらためて心より感謝申し上げます。来シーズンも引き続きご支援賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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