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【2025鹿児島キャンプ5日目】トレーニングマッチレポート・選手コメント

トレーニングマッチレポート

朝から冷たい雨が降ったキャンプ5日目。このキャンプ期間内では初となるトレーニングマッチが45分×3本の形式で実施され、韓国1部リーグに所属する済州SK FCと対戦した。


開始10分、左サイドに展開された形から先制を許し、その後も済州の強度の高いプレーに苦戦してなかなかボールを前に運ぶことができずにいた中、24分、山原怜音からの縦パスを受けたカピシャーバが抜け出して速いクロスを放つ。25分、26分には立て続けにドウグラス タンキがヘディングシュートを放つも決めきれない。スコアが動いたのは38分。山原の横パスから小塚和季を経由し、最後は宇野禅斗がネットを揺らして1−1で1本目を終えた。


4バックから3バックに変更した2本目は、途中出場の中原輝がキレのあるドリブルでチャンスを作り出す。38分、中原から右サイドに流れた宮本航汰にボールが渡り、相手に当たって拾い直してからのクロスに乾貴士が合わせて2−1とした。しかし、43分、45分と立て続けに失点。2本合計2−3のビハインドで2本目が終了した。


3本目は、2本目の途中から出場したメンバーを中心としつつ、アフメド アフメドフがトップの位置に入ってスタートした。すると15分、アフメドフからのボールを中原が仕留めて3−3の同点に。さらに29分、乾からの縦パスを持ち込んだアフメドフが相手GKもかわして冷静にシュート。これが決勝点となり、3本合計4−3でタイムアップを迎えた。


今季初のプロ相手のトレーニングマッチは、「攻撃のところでは良い感覚があったが、まず失点が多いので、そこはチームとしても個人としても減らしていかないといけない」と中原が振り返ったように、収穫も課題も多く出た。ただ、プレー強度の高い相手に対して、始動から積み上げてきた練習の成果を発揮するには格好の場となり、「楽しかった」と充実した表情をのぞかせる選手も多く見られた。


10日間のキャンプのうち、これで半分の日程を終えた。最終日に予定されているジュビロ磐田とのトレーニングマッチに向け、今日出た課題を突き詰めていく。


監督・選手コメント

秋葉忠宏監督

非常にタフで激しく、インテンシティの高い中で、まずは選手たちがひるむことなく、それ以上のパワーを出そう、インテンシティの高さで上回ろうという気概みたいなものを出してくれた。攻撃面はしっかりした距離感で我々らしい流動性を持ちながら、どんどん背後へ出ていく、ハイテンポでボールを動かすなど、狙いとしていることがかなり出た。

何よりもゲームの中で修正できたことが素晴らしかったと思う。立ち上がりは相手の攻撃やプレッシングに苦しんだが、20分過ぎぐらいからピッチ内で声を出して修正して、ハーフタイムを待たずに修正できたことが非常に大きな収穫。選手たちが臨機応変に対応してくれた。

一方で、課題として出たのは開始10分、15分ぐらいまでの背後対応のところと、正しいポジショニングからスタートできなかったこと。あとはプレッシングの部分でサイドハーフが少し下がりすぎてしまった。やはりどれだけ前から圧力をかけられるかが一つ大事なので、そこを修正するまでが課題だった。あとは何と言っても、2本目の43分、45分に連続失点したこと。終了間際に点を取られたことは話にならないし、大いに反省しなければならない。ただ、そこからしっかりと逆転して、最後はしっかりとゲームを締めてクローズできたことはポジティブに捉えている。

このきついキャンプ期間をしっかり乗り切れるかどうかで、年間を通して安定したコンディションで戦っていけるかにつながっていく。それプラス、新戦力との融合や戦術の落とし込み、もちろん継続してやる部分もあるが、いくつか変化を加えたいこともあるので、完成度が少しでも高まるように、どういう組み合わせであっても戦力が落ちないようにやっていきたい。

ドウグラス タンキ選手

キャンプ中のトレーニングはやはり厳しいものだが、必ずみんなでここを乗り切って、より良いチームを作り、フィジカル面もどんどん良くしていきたいと思っている。お互いの連携を高めるためのトレーニングはこれまでも積んできているので、今日の試合でもそれを発揮できた場面があった。もっと違う選手との連携も監督は見たいだろうし、自分はまず献身性を持って頑張りたい。

今日の試合では、監督の指示をしっかり表現することを意識してゲームに入った。もちろん今までのトレーニングマッチの相手よりもレベルが上がり、課題は出たが、修正すべきところが明確になったのは良いこと。監督が望むサッカーに辿り着けるよう、フィットさせていきたい。

中原輝選手

(得点シーンは)良い動き方ができて、自分のところで上手く入ったので、しっかり決め切れて良かった。チャンスメイクも何度かできたし、攻撃のところでは良い感覚だった。ただ、失点が多いので、そこはチームとしても個人としても減らしていかないと、こういう厳しいゲームになる。

今年移籍してきて、新しいチーム、新しい戦術に慣れるまでに時間はかかっているが、エスパルスの選手の良さというのもだんだん分かってきている。開幕までにもっとすり合わせていけたらいいし、みんなまずは開幕戦でスタメンで出ることを目指して競争しているので、そこに打ち勝って自分の価値を高めていきたい。

山原怜音選手

僕はもう秋葉さんの下で3シーズン目になるので、秋葉さんがどういうサッカーをしたいのかは分かっているし、チームとしてもみんな理解してきていると思う。秋葉さんは特別難しいことを言うよりかは、まずサッカーにおいて大事なことを徹底的にやるというやり方だし、その中で超攻撃的・超アグレッシブというものがある。1年目より2年目、2年目より3年目と、積み上げてきた秋葉さんのやりたいサッカーを見せていければと思っている。

(ここまでのトレーニングでFWの選手に得点が少ないことを気にしている選手もいたが)いろいろな選手がいろいろな場所から点を取れるのも悪くないことだとは思う。ただ、何だかんだやっぱりFWがしっかり点を取るべきところで取るチームが強いとも思う。FWに点を取らせる役割を担うのが、僕らサイドバックであったり周りのポジションの選手たちだと思うので、そこはまだまだ向上の余地がある。ただ、FW任せにするのではなく、ピッチに立つ全員がセットプレーなども含め、ゴール前に入っていったらFWの仕事をするという意識を持つことが大事。

僕らはJ1の舞台を待ち望んでいたので、そこで暴れたい、力を発揮するためにこの2年間やってきた。そのためにまずはこのキャンプでケガなくしっかりとパフォーマンスを向上させて、開幕までのポジション争いに勝ちたい。

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