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【2017シーズン新体制発表記者会見】記者会見レポート①

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1月13日(金)、静岡市内「グランディエール ブケトーカイ」にて、清水エスパルスの2017シーズン新体制発表記者会見が行われました。


約70名のメディア各社を集め、2017新ユニフォームの発表、左伴繁雄社長よりクラブ創設25周年ロゴ・2017クラブスローガン発表およびクラブ方針発表、その後、新加入選手の紹介が行われました。

会見の模様は以下の通りです。

【クラブ方針発表】

◆左伴繁雄 代表取締役社長


皆さんあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

本日は2017年シーズンの新体制の発表ということでお時間を頂きましてありがとうございます。多くの方にお越しいただきまして、感謝を申し上げます。

2017年シーズンのお話に入る前に、昨年のお話を少しさせていただきたいと思います。最終戦で自動昇格、1年でJ1復帰を約束通り決めることができました。これも皆さま方もご存知の通り、ホーム、アウェイを問わず、多くのサポーターやファンの皆様方がスタジアムにお運び頂いて、熱い応援をして頂いたことが、とても大きな要因になったと思います。特に後半9連勝をしている時のチームが1枚になっているときの接着剤のような役割を、サポーターの皆さまにして頂きました。小林監督をシーズン当初に招聘して1年ブレないサッカー、攻守の切り替えの速いサッカーを、シーズン当初はなかなか勝利という結果に結びつかない時期もありましたが、その時期もブレずに練習からサッカーを突き詰めていったその成果が夏場以降に出ました。そのブレなかったということがまた1年で戻れた大きな要因かなと思っています。

最後に、むしろこれがなければ、今の主力を残すこともできなかったですし、サッカーを、あるいは球団運営すら危うかったのではないかなと思うことは、J2に降格した際に年商減収となってしまうのですが、そうしますと、どうしても強化費を落とさなければいけない。過去に強化費を落としたクラブが1年で戻った実績はないので、そこは何としても強化費を維持するためにその減収分を補って頂いた。これは鈴与様がその事情を汲んでいただいて、通年の倍以上の追加支援をいち早く決めていただき、それに呼応するかのように静岡の財界の皆さま方が、降格したにも関わらず、ご厚情を増加頂けたこと。具体的に申し上げれば、今年度の協賛額は17億5千万ほどになる見込みですけど、いまだかつて年商の半分以上を協賛でつけたクラブはございません。この財界の、鈴与さんを筆頭とした熱いご支援なくして、現有の戦力を維持することもできませんでしたし、1年間事業を行っていくこともできなかったと思っております。この3つ目の点については清水、静岡財界の皆さまに厚く御礼をして、無事に復帰できたというご報告を今させていただいている最中であります。いずれにしましても、今申し上げたように、協賛も多くいただきました。今年度は、2015年J1のシーズンで3億円という赤字を出しましたけど、今年度についてJ2ながら収益については前年度よりも約1億5千万円増収となる見込みです。

残りあと3週間ありますが、費用についても前年度よりも1億5千万円ほど減少することができる見込みであります。昨年3億円の赤字を出しましたけど、今年度につきましては当期でなんとか若干黒が出せる状況に来ております。会社としましては、チームが1年でJ1復帰をするということで目標を掲げておりましたが、会社としましては単年で黒字をあげるということも同じように目標として挙げておりましたので、もうしばらくフロント、営業の頑張りで両方達成できる目処が付きつつあることを含めて皆さま方に報告させて頂きたいと思います。

それでは2017年の新体制発表をしたいと思います。まず、この年はクラブ創設25周年であります。



それにちなみまして、25周年のロゴを作りました。これは25周年を今年1年、メモリアルな年にするため旧来のエスパルスのロゴに加えまして、1年限定で作ったロゴであります。形は見ての通り、戦うファイターの盾に見立てて、クラブカラーのオレンジ&ブルーを使っております。「25」を両方くっつけて、上昇を意味する矢印。これから、まだまだ昇っていくエスパルスを象徴するかのような、ロゴにさせて頂いております。

その次に、クラブの今年度のスローガンであります。


英語で恐縮ですけども、エスパルスは海外のクラブにも見ていただけるように、英語でのWEBサイトを持っておりまして、アクセスも多く、グローバル化の中でJリーグが果たす役割ということも意識した上で、ここで周知をして頂いております。

FROM NOW ON!!

というのは、「さぁ、これから行くぞ!やってやろうじゃないか」という時に使います。字体もかすれており、荒々しく点が飛んでおりますけど、これは戦う魂ですとか、執念ですとか、絶対完遂するという気持ちを字体に現したものであります。オレンジの筆で描いた矢印が右肩に上がって描かれております。オレンジの集団がこれからもっと浮揚していくことを祈念したイラストになっております。

WE ARE THE ONE

これは私達は一つであるということなのですが、「one block」という一枚岩を意味しており、「one」でありながら、球団、チーム、選手、フロント、職員、あるいはサポーター・ファン先程申し上げました、財界の皆さま、大株主、スポンサー、そして地域メディアの方々、全部含めて1つになって、昨年の後半戦のような盛り上がりを1つになってJ1の舞台でも戦っていこうという強い気持ちで、「カツッ!」とした字で書き上げられています。これが今年のスローガンであります。

次に、方針として定めた内容をお話させて頂きます。


今年はトップチームは一桁順位を目指します。戦力的にどうこう、他のクラブとの関係でどうかということは、考えはしましたが、どちらかと言うとJ2からJ1に上がったクラブの中で、大方のクラブは「残留を目指します」ということをよく言われます。「残留を目指す」と言ったクラブは、ほとんどが残留争いをしております。やはり会社としての目線は、そこに置くべきではないという、「べき論」で掲げた言葉であります。これがあれば、残留を目指すクラブと違って、いくら稼がなければいけないのか、どのくらいの強化費が必要なのか、どのポジションに誰を、どのレベルの選手を持ってくるのかという目線がぐんと上がります。そこを意識して、後ほど申し上げますけが、2017年度の強化費なり、予算なり、それから取り組む内容なりは、ここを意識してやっています。これまでとは規模も内容も違うことをやるということを総じて一桁順位を目指すというところに置いています。また、具体的にはJ1のクラブは大体、上位にいるクラブが5クラブくらいいます。また近年強くなってきたクラブが3クラブくらいあります。上位8チームと、その第2グループ。その中に割って入って行くような会社としての方針を打ち出すのが今回、1年で戻ったクラブの、「戻ってよかった」ということではない、姿勢を示す目標であるというふうに理解して頂ければ幸いです。

次にトップチーム、それから育成と、サッカーに関係するセクションの指針ですが、まずは昨年からずっとビジョンとして掲げている3要素があります。


これは小林監督とも共有しているのですが、これは「エスパルス」と名がついたら、サッカーは、永遠にこういうメンタルなり、フィジカルなり、サッカーの質なりはベースとしていこうと。これは会社の指針として、チームが課すべき点としてこの3点を挙げています。

ブレない、これは育成からブレないということ。戦闘意識、それから強いファイター選手。これはずっと言い続けていきたいと思います。次に、トップチームの方なんですが、2016年に定めたサッカーを変える必要は全くなく、それをまた進化、玉成していくということを主眼に取り組んでいってもらおうと思っております。


色々あるのですが、主なものをハイライトいたしますと、攻守の切り替えの速いサッカーはそのままレベルアップをしていく。これはもう小林監督にゆだねておりますが、シナリオがあり、シーズン当初からの練習をしていくなかで、ここを常に念頭に置きながらやっていってもらうということであります。

2つ目はJ1だとちょっと厳しいというところの補強。今日も補強を完了した選手が後ほど登壇しますけど、まだまだ補強の市場は、新体制の発表のタイミングと補強をする交渉のタイミングがちょっとズレておりまして、ヨーロッパにつきましては、1月末まで、むしろ1月に入ってからの方が交渉が本格的になります。日本のファーストステージ、セカンドステージと同じように、ヨーロッパもウィンターブレイクがあって、会社もやっておりませんので交渉の「こ」の字もできませんから、本格交渉は一昨年もそうだったんですけども、1月の10日以降が本格的な交渉のタイミングになります。今後も、また十分な予算を確保いたしましたので、補強はしていくので、今回は間に合いませんけども、別途まとまった折には、皆様方にリリースという形で出させて頂きたいと思います。

3点目にはメディカルの態勢を少し強化いたしました。トレーナーにはチーフを一人付けております。それから、アスレティックトレーナーについても交代をして、新しいノウハウなり、知識なり、経験なりを私どものチームに落としてもらえるように強化をいたしました。それから、選手のフィジカルコンディション等についての分析そのものが、若干弱いところがございましてので、ここはインフラに投資をして充実をさせていく取り組みをしております。それから、昨シーズンは「この人数では全部を見るのは難しい」という話が監督からもありました。適正な人員というのを約30名というところで、シーズン半ばで人数が変わったりもしましたけど昨年は34名おりました。またレンタル人数を含めると40名を超えるエスパルス保有の契約選手がおりましたけれども、そこを大幅に削減いたしました。「大幅に」と言っても4名くらいの削減をして、フィールドプレーヤーだけでも25名か26名という人数で、監督やコーチングスタッフの目が行き届く、あるいは練習でモチベーションが落ちることが出てくる選手がないよう、そういった人数にしていこうというのも立派な強化であります。

それからあまり話題にはなりませんけど、昨年は長期離脱でほとんど戦力にならなかった主力クラスがいます。ゴールキーパーの西部選手ですとか、それから右サイドバックの鎌田選手ですとか、それからフォワードで伸び盛りだったデューク選手が1年間あまり試合に絡めませんでした。こういった選手も含めて、私どもの中では実質的な戦力の底上げを今回キャンプからやっていこうというふうに考えております。


次に育成の方なのですが、昨年成果が上がり始めています。私が就任したのが2015年なんですけど、一番大きな方針として挙げたのは、プロの選手として通用する選手を個で育ててくれというメッセージをずっと出し続けております。グループに勝る個はないということは確かなんですけども、その個の質を育成年代で上げていって、トップに上がった時に「これは教育の必要があるな」と小林監督に言わせるような必要がないフィジカル、それからプレーイングスキル、メンタルを持った選手を個で見てあげてくれと。先般、ジュニユースが3冠を獲りましたけども、彼らの年代というのがこの方針に基づいて岩下コーチが一所懸命育ててくれておりますので、その方針を明文化してトップと同じように上げればと。またこの育成の強化は、生え抜きのプロをトップに上げるということにつながります。地域貢献の自助でもあるというふうに思っておりますので、大事にしていきたいと思います。

これはトッププロの早期育成をはかっていく上では避けて通れないのですけども、トップとの交わりをユース年代ではもっと増やしていく。練習やサテライトゲーム、それからコーチングスタッフの交流。こういったところの運営についてはトップとユースをもっと近づけていくということを意識しました。ただ、従来通り、登録ですとか、プレミアリーグの運営等、それから選手の評価は育成がやるんですけど、トップとの距離感を近づけるということを今年は小林監督も含めて意識していきたいと思います。

次に育成にかかるスタッフが絶対的に足りませんでした。これまでは投資をしたくてもJ2に降格して、トップに回すお金で精一杯なところで我慢してもらっていたところを、今回は少し厚めに予算を充てています。それから3番目は選手そのものの自力の向上と言いますか、食育教育ですとか、海外遠征での経験を積ませる。静岡を離れた高いレベルでベンチマークを置いて、個の成長を促進するということを意識した予算像を考えております。

最後に指導者のバラツキが、組織が大きくなってくると必ず出ますので、そのバラツキが出ないようなリンケージを取る仕組みを育成の中で、これはトップも含めてなんですけども、考えていくということを指針として挙げております。


これを支えるフロント集団なんですけが、スポンサー売上についても17億5千、チケット収入についても、それから物販についても、3軸営業と去年私が申し上げた営業マンの自力で勝ち取ってくる売上については、2015年度をJ2ながら全て超えております。自力がついて来たと思います。さらにそこを深化させていきたいと思っております。1つはホームタウンとスポンサーの垣根をなくしまして、営業という枠組みの中で売上をどう取ってくるかということも全てのホームタウン、営業の職員が目標を1つにしてベンチマークを作って追いかけていくような態勢になります。

それから、ここがエスパルスの強みですけど、地域事業で5億円を稼いでいます。Jステップですとか、フットサル、それからサッカースクール等で5億円を超える収入があります。これは、エスパルスだからこそできる。年間スタジアム入場者数を遥かに上回るご利用者があって、これは一つの収益の軸になっております。地域事業を拡大しながら、益出しをしていくことを意識します。ここは常務の片岡が専任でやっているところですが、今から方策出しを一所懸命やっているところです。3つ目が、先ほど今年の年度末の損益は、増収で1億5千万、コストダウンで1億5千万で、3億円の損益改善をして、ほぼブレークイングに近いPLを今季着地見込みになりそうだったんですが、先ほどコストダウンの1億5千万のうち約7千万円は、この社内で作ったコストタスクフォース、これは取締役が長になってやってもらっているんですが、地道な一つ一つのコスト低減の結果、年間で7千万のコスト減をやりました。これは収益を拡大するのとは別に損益を改善していく上では毎年毎年続けていかなければいけないものだと思っていますし、「出れば知恵のアイデア」ということで、今回もこれをまた別立てにコストの削減のアイテム出しとしてやっていくことも方針に入れています。何より今年は創立25周年になりますので、それにちなんだ興行ですとか物販は、今年J2ながら3億円を超える収入を物販があげております。その前の年は2億8千万弱でした。J2でもここまで物販で自力を付けてやってきております。限定ユニフォーム等、スポットで瞬時完売したものもありましたけど、そういった商品を矢継ぎ早に、小ロットで、短サイクルで出していくということの中に、25周年記念のアイコンを入れて売りを取っていって、それでチーム、あるいは育成を支えていきたいなというふうに思っております。

最後に私が来た当初からずっと感じていることなんですけども、フロントにエスパルスのOBがあまりいません。チームとの一体感ですとか、あるいは街を歩く時に生え抜きの選手がコーチだけじゃなく、フロントにいてもおかしくない歴史と伝統を持っているクラブですので、「フロントで働きたい」と思えるような想いも含めまして、これは継続的に門戸を開いていこうかと思っています。こういうことでチームを支えるフロント集団を、あるいはその方策を皆さま方にお話をしましたが、これプラス、今年からパフォーム社、DAZNさんから頂ける放映権料分配金というものが非常に増えます。それも含めてJ1に戻って、おかげさまで年間チケットも2010年、一番年間チケットが売り上がった時期とほぼ同じピッチで年間チケットが売れています。復帰をしたことで、増額をして頂けるスポンサー様が増えています。それを含めて年商規模については過去最高の35億円超えを今予算化している最中であり、それに基づいた強化費も約14億円という過去最高の2010年の強化費を超える額を予算化して黒字を出すという予算立てをしている最中であり、それに基づいて残った強化費の分を全力で、1月末、あるいは今年の3月末の補強の有効期間の間にしかるべき選手を獲得するよう動いております。今年度も昨年同様、チームもフロントも高い目標で戦う集団で事業を執り行ってまいりますので、皆さまにおかれましては、どうか1年注目をして頂き、是非ともエスパルスを取り上げて頂けますよう、よろしくお願い申し上げまして、ご挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。


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『S-PULSE mobile.com』にて質疑応答を公開中!
エスパルス公式モバイルサイトでは、監督・新加入選手の質疑応答を公開中!!

【質疑応答の内容(一部)】
●静岡ダービーの意気込みは(小林監督)
●社長から一ケタ順位の目標があったが、監督自身が掲げる目標と、勝ち点、特典、失点などの数字的な目標はあるか。(小林監督)
●エスパルスの攻撃陣に対しての印象と、自分はどんなプレーで貢献したいか(全選手)
●自分のストロングポイント、アピールポイントは何か(全選手)
●まもなく沖縄キャンプが始動するが、キャンプで小林監督にアピールしたいポイントは何か(全選手)
etc...

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