キャンプ5日目は、昨年と同じく白波スタジアムでダービーが行われた。今回は30分×3本のゲーム。13時、磐田ボールで試合は始まった。

序盤は相手にボールを握られる時間が続いたが、立田悠悟が「自分がリーダーとしてやらなければいけない」と強い意識を持っているように、大声でディフェンスラインをコントロールしゴールに近づかせない。逆に21分には、相手コーナーキックを自陣で拾った鈴木唯人が神谷にボールを渡してカウンター。神谷から再び鈴木唯にボールが出たが、これはわずかに合わない。それでも、ここから流れが来て、22分にはヴァウドのクリアボールをコロリが落とし、滝がワンタッチで左サイド前方に出す。山原怜音が左サイド深くまで持ち込みグラウンダーの速いクロスを入れると、ファーから鈴木唯が飛び込んだ。しかし、わずかに合わせることができなかった。30分、立田のロングボールのこぼれを拾った鈴木唯から神谷とつないで、その神谷がシュートを放つもディフェンスにブロックされる。

2本目は1本目と同じメンバー。最初のチャンスは2分だった。ハーフラインでボールを受けた鈴木唯がスピードに乗ったドリブルでボックス内まで一気に侵入する。シュートコースはディフェンスに防がれており、後ろに戻さざるを得なかったが、平岡監督が「代表から帰ってきて、一つ成長した」というように、ドリブルはさらに切れ味を増していた。また10分は、左サイドで受けた滝がカットインからシュート。これはGKの正面に終わる。

17分にはGK永井堅梧など6人が交代で出場。29分、岸本武流が自陣から鈴木唯とのワンツーからボックス手前まで力強いドリブルで運び、相手DFに倒されてFKのチャンス。ここに左のキッカーとして交代出場の髙橋大悟、そして右のキッカーとして神谷が準備。この場面では神谷が直接狙うも、これはゴールの上に外れ、2本目終了の笛が鳴った。

0-0のまま試合は3本目。いきなりチャンスが訪れた。1分、右サイドでボールを受けた原輝綺がディフェンスの裏に柔らかいボールを入れる。ここに走り込んだのは髙橋大悟。利き足ではない右足でのシュートは、上手くヒットせずGKにキャッチされてしまう。さらに13分には、右サイドで岸本がボールを受けると、原がアウトサイドから追い越してくる。タイミングを合わせて原にボールが出ると、クロスから栗原イブラヒムジュニアが合わせる。GKに阻まれるも、こぼれ球を髙橋が飛び込んでシュート。しかし、これはディフェンスに間一髪でブロックされて得点とはならない。さらに18分は、相手のバックパスが最前線の栗原に流れ、そのままシュートもGKがパンチング。栗原は、25分にもディフェンスのパスミスを奪いゴール正面の位置から狙ったが、ボールはわずかに左に外れた。

すると終了間際の30分だった。自陣で白崎凌兵のパスを受けようとしたホナウドが足を滑らせてしまう。このボールを相手に拾われ、そのままゴールを決められてしまった。勝負はこの1点でエスパルスが3本合計0-1で敗れるという結果になった。

ただ、平岡宏章監督が「思った以上に体が動いて、意図的にやろうとしているところが見えたと思う」と言うように、エスパルスにとっては必ずしも悪い内容ではなかった。失点も崩されて失点したわけではない。チャンスの数もエスパルスの方が多く、1点が決まれば別の展開もありえた。それでも決められなかったことは現実だ。こうした事故的な失点が決勝点にならないよう、次の練習試合に向けて、まずはゴールを決めきるというところに焦点を当てていきたい。

■公式YouTubeチャンネルはこちらから＞＞＞

その他、過去のコンテンツもご覧になれます。

S-PULSE APPでは、キャンプ期間中、オリジナルコンテンツ配信中！！