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【イベントレポート】10/12(土)『静岡県商業教育研究会 ビジネスリーダー育成セミナー』に今泉幸広ヘッドオブコーチングが講師として参加

10/12(土)エスパルスドリームフィールド清水にて開催された『静岡県商業教育研究会 ビジネスリーダー育成セミナー』に、特定非営利活動法人 静岡FIDサッカー連盟 瀬戸脇 正勝理事長と、エスパルスサッカースクール ヘッドオブコーチング 今泉 幸広が講師として参加し、県内の商業高校生 25名に授業を行いました。


今回のテーマは「これからの時代を生き抜くために 社会人基礎力の向上/リーダーに求められる視点について考える~障がい者スポーツを通して~」です。パラスポーツについて知り、実際に体験しながら障がいの有無に関わらず誰もが楽しめる方法を考察し、ノーマライゼーションの視点を養いました。

パラスポーツのイメージは?

初めに、パラスポーツのイメージや課題について生徒に質問すると、「特別なルールがある」「難しそう」「道具を使ってプレーする」「認知度が低い」「環境の整備」などといった意見があり、パラスポーツに関わったことがある生徒も少ないようでした。また、瀬戸脇さんから「オリンピックは『平和の祭典』といわれるが、パラリンピックは『何の祭典』だと思いますか?」と問われると、『自由』『挑戦』『平等』『公平』といった意見が挙がりました。ここで今泉が『平等』と『公平』の違いを説明すると生徒も納得した様子で、正しい意味の言葉を選ぶ必要があると理解しました。

障がい者がスポーツをする意味

次にパラリンピック 車いすマラソンで何度もメダルを獲得しているハインツ・フライ氏やイギリスの公共放送チャンネル4によるパラリンピックCMなどを紹介し、障がい者がスポーツをする意味について考えました。そして技術的、身体的、心理的、社会的側面から障がい者も健常者もスポーツをする理由は同じということ、どうしたらできるかを繰り返し今のパラスポーツのルールができたこと、アダプテッドの考え方について学びました。

また、今泉がJクラブのスクールを紹介し、Jクラブも障がい者との活動機会を増やしていること、そして「障がい者サッカーに関わり自分の知らない世界、真逆の世界を知った。これまで知らなかったことの多さに気づかされ、また社会や物事の捉え方が変わった」と自らの経験を伝えると、生徒たちはとても真剣な様子で聞き入っていました。

ブラインドサッカーに関わってみよう

当日、SDF清水では静岡初のブラインドサッカーチーム FCコレチーボ静岡さんが練習会を行っていました。ブラインドサッカーをするためには、コートの壁をまず設置しないといけません。高校生の皆さんにその準備をお手伝いいただきました。株式会社アイエイアイ様をはじめ企業のサポートにより練習環境が整えられていること、また授業の最初で感じたパラスポーツの課題「用具やルールが特殊」「環境整備が大変」ということを実感できたかと思います。

実際にパラスポーツを体験してみよう!

そして≪体験会Part1≫として、ブラインドサッカーとアンプティサッカーの基礎を行いました。視覚障がいがあったら何を頼りにするか、支える側はどんな声掛けをすればよいかを体験しました。アンプティサッカーでは、真っ直ぐ進めても横向きやターンは難しいと、初めてのクラッチに慣れない様子でしたが、楽しく体験をしてくれました。

みんなが楽しめるしっぽとりを考えよう!

その後、誰もが知っている「しっぽとり」を題材に≪体験会Part2≫を実施。まず全員がしっぽとりを行い、次に各チーム2名が聴覚障がい者役でヘッドホンと耳栓をつけます。するとこれまでの声がなくなり静かにプレーをする生徒たち、なぜでしょうか。ヘッドホンをつけた生徒に感想を聞くと「足音が聞こえないからわからない」「後ろの感覚がない」と答え、ではどうしたら全員が楽しめるかを考えました。一案として出た「聞こえない人の近くに聞こえる人がそばにいて教えてあげる」を試すと、まだ全員楽しめていない様子でした。

今度は2名が切断障がい者役でクラッチを使用します。クラッチがあると両手がふさがれてしっぽが取れません。生徒の一案「全員が片足でプレー」を試すと、「足が痛い」「疲れてしっぽがとれない」という意見が。また次の案を考えます。この繰り返しが大切で、誰もが楽しめるルール作りの試行錯誤を体験してもらえたと思います。

皆さんのこれからの行動は?

最後に今回の授業の振り返りを行いました。生徒の皆さんからは、「配慮をする時には、それが本当に相手にとって必要なことかどうかを考えてから行動するようにしたい。」「障がい者の人が仕事場にいた際は、普通の人と同じように接して、その人に合った行動をしたい。」「パラスポーツについて全然知識がなかったが知れば知るほど深く興味が湧いた。」「自分の考えが大きく変わる感覚を久しぶりに感じた。」といった素晴らしい感想をいただきました。

これからの社会を変えるのは若い皆さんです。今回はスポーツを通じて障がい者との関わり方を考えましたが、学んだ気づきは日々の生活や社会で働くときに必ず活かされます。

ご参加いただいた生徒の皆さん、先生方、ご協力いただいたFCコレチーボ静岡の皆様ありがとうございました。

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