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【2022シーズン新体制発表記者会見】記者会見レポート 代表取締役社長、ゼネラルマネージャー会見

1月11日(火)、清水エスパルスの2022シーズン新体制発表記者会見が行われました。

メディア各社を集め、2022新ユニフォームの発表、社長・GM会見および2022クラブスローガン発表、その後、新監督・新加入コーチングスタッフ紹介、新加入選手の紹介が行われました。

会見の模様は以下の通りです。


■エスパルス 代表取締役社長 山室 晋也


2021年度はいくつかの改革を着実に進めてまいりました。1つにはファナティクスジャパンとの包括的な提携によるグッズの改革、またIAIスタジアムの実質的な指定管理者の獲得、またファミリータウンパートナーシップ協定の拡大、ゼロカーボン宣言、その他フランチャイズの強化。また、まだ発表できませんけども水面下での新たな取り組みの開始と、コロナ禍でも将来の布石を確実に打ってまいりました。コロナが明ければ一気に攻められる体制を準備ができた、そういった1年でございました。


昨年は新監督の招聘、新戦力の大型補強、そしてシーズン途中での追加補強等々、できる限りの手は打ちました。しかし降格争いに巻き込まれ、結果的には全く満足できないシーズンとなりました。


しかしながら、昨年11月からは優れた二人の監督の下で二年間、身近にチームを見てきた平岡監督が指揮を執ることになり、シーズンの最後に三連勝を飾ることができました。チームとしてようやく整ってきた、安定性が増してきた、完成度、総合力は確実に積み上がってきたと考えております。

また、トップチームだけでなくいわゆるフロントである、強化部であったり育成部、こういった体制に関しても見直しを図りました。このようにトップチーム、フロント、事業系のスタッフが一体となって、クラブ総合力で戦う体制がようやく整ってきたと考えております。


2022年のチームスローガンは「HERE GOES!」です。

まさに「さぁ行こう!」「さぁ戦うぞ!」とフロントもチームも戦う準備が終了した。これからいざ戦いに行く、そういう気持ち、取り組み姿勢で臨みたいと思います。


2022年はクラブ創設30周年となります。タイトル獲得、すなわち優勝を目指す、新たな歴史の幕開けの年にしたいと考えています。

ここにきてオミクロン株の動向が懸念されていますが、現状ではようやく入場制限なくフルでお客様を迎えられる状況ができた、満員のスタジアムを実現したい、フルスタジアムを目指したいと思っいます。

「HERE GOES!」まさにこれからファン、サポーター、パートナー、多くの皆さんと一緒にこの一年、共に戦っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。


■エスパルス ゼネラルマネージャー 大熊 清


雨でお足元が非常に悪い中、お集まり頂きまして誠にありがとうございます。また、昨シーズンも苦しいシーズンの中で親身になってサポート、ご支援頂きまして本当に感謝しております。シビアな声だったり、厳しいお言葉だったり、そういったことを頂いたことも非常に力になったかなと思っております。


今シーズン、社長が言ったように、しっかりタイトルを目指して、天皇杯も含めACLもしっかりと目指していきたいと思っていますし、清水エスパルスの使命はタイトルを目指していくということに変わりありません。皆さんと一緒にタイトルを目指していきたいと思っています。


昨シーズン優勝した川崎の得失点差がプラス53、我々はマイナス17でした。攻守に主導権を握るとサッカーでタイトルを目指すときにプラス10はないと、タイトル獲得や強いチームにはなれないと思っています。それが最低限だと思います。そういう力を新加入の選手を含めてしっかり目指していきたいと思っております。


サッカーについてはピーターさん、ロッティーナさんの良いところを平岡監督が引き継いでくれ、攻守に主導権を握るサッカーを昨シーズン最後の4試合でやってくれました。それを継承しつつ、しっかりとそのサッカーを作り上げてもらいたいと思います。その中で、平岡監督が常々言っている「ボールのないところでの切り替え」をしっかりやる。ボールがない時間帯が多いサッカーの中で、一番大切な切り替えの時間をどのように我々がやっていくかというところは、サッカーのスタイルというよりもサッカーの根幹であり、最後の4試合で平岡監督が非常に大切にしたところです。それをしっかりと土台にして、清水のスタイルを作り上げていきたいと思っております。


昨シーズンは非常に怪我人も多くロッティーナさんも苦しかったと思います。しかし、そこをみんなで乗り越えたというところは継続すべき点だと思います。そういう意味で、何かあったときの怪我人とか失点があったときの、リバウンドメンタリティをもう一回強いチームにしていきたいと思っています。どんなサッカースタイルを目指すかを語る前に、そこをしっかりしないと皆さんの期待に応えるサッカーができないと思っています。そこは最後の4試合を乗り越えた選手、スタッフも分かっていると思うので、それを忘れることなくしっかりやって行きたいと思っています。


やはりリーグの苦しさ、最後の4試合を鑑みたときに、どれくらいクラブのみんなが、そして選手が自分に矢印を向けられるか、そして自分で考えて苦しんで自分に矢印を向けられる集団になれるか、というところが基本、根幹として非常に大切な部分であると思います。

そして、クラブ力、そしてサポーターの皆様、パートナーの方々を含めた結束力というものを持って、しっかりと平岡監督を支えながら、皆さんと一緒にこのシーズンを、高見を目指して頑張っていきたいと思っています。今シーズンもよろしくお願いしたいと思います。



《質疑応答》

——先ほどのお話の中で「新しい歴史の幕開けにしたい」というお話がありました。これからどんな歴史を築いていきたいと思っていますか? どんなビジョンがありますでしょうか?


■山室社長

クラブができて30年間歩んできたわけですけれども、オリジナル10としてスタートして、名門チームとして歩んできたわけですけども、正直名前に対して、やや名前負けしてないのかな? というふうに思っているのは私だけじゃないと思います。ここでしっかり結果を残し、新たなステージに進みたいと思います。今までのこの10年とは違う新たなエスパルスを、これはもちろんチームだけじゃなくてクラブの総合力としても作っていきたいと思っております。


——先ほどの新入団選手の発表がありましたが、戦う上での全体的な獲得の目的だったりビジョンがあったら伺えればと思います。


■大熊GM

白崎の鹿島からの復帰、岸本もそうなんですけども、戦っていて「この選手はいやだ」という選手であったり、その中でずっと強化部がリストアップした中で、やはり我々に必要なメンタルであったりアイデアであったり、そういう見方をして補強をしました。

クラブ経営というところもある中で、もう一つはポリバレントな選手が我々のチームには必要なのかなと。既存の選手では原も真ん中でストッパーで頑張ってくれていたり、サイドバックで頑張っていたりしましたけども、ポリバレントな選手というのが必要なクラブなのかなと思っています。岸本が右サイドバックでずっとやっていますけれども、元はフォワードですし、白崎もボランチの可能性もあれば前もできるし、神谷であれば左も右も真ん中もできる。そういうポリバレントさがこの日程や、クラブ力を上げるには非常に重要なのではないかとチームを見ていました。若手選手でもポテンシャルがあって非常に魅力ある選手も入ってくれていますし、山原もポリバレントであり力がある選手です。いい競争をしてくれると期待しております。


——去年は大型補強が目立った中で、今年は主力の選手たちをしっかりと残留させて、適格な選手を獲得したという印象ですが、今年の補強にテーマを付けるとしたらどんなテーマがありますか?


■大熊GM

チームは生き物なので、昨シーズンも変化をするのか堅持するのかというのは、クラブとしていろいろと悩みに悩んだところです。結果が出なければ、変化したことが継続とならない、混乱を招くというところが、組織は生き物であり難しいところであります。その中で、今回は苦しんだ中での継続、やはりあれだけ力を出せた、そこの結束力や継続というのは、1つのキーワードだと思ってました。まだ引き出す力が彼らにはあるし、そういう継続をしていきたい。山原も強化指定でチームを助けてくれたという継続、それを最大限に引き出し、山原のポリバレントさ、神谷のアイデア、白崎のクリエイティブな部分、継続とアイデアを少し付け加えたいなという補強をみんなで考えました。


——もし他にも補強の話を進めていることがあるようでしたら、言える範囲で、どういったポジションなのかなど、そのあたりの進捗を伺えればと思います。


■大熊GM

補強については、(昨年の)夏も社長、クラブにお願いして動きました。しっかりとタイトル獲得ということを見据えて、夏、またこの3月末までウインドウある中で、いろんな努力をしながら継続的にそこは常に変化を、大きな変化じゃなくて、継続の中での変化を考えながらチームを見つめて補強していきたいと思っております。


——社長にお伺いしたいと思います。社長にご就任されてから新しいスタジアムに関しての想いを語られていましたが、現段階でクラブとして新しいスタジアムに対してどのようなお考えをお持ちなのか、改めてこの場でお聞かせください。


■山室社長

スタジアムに関しましては、私の口から申し上げることは少ないですが、ただ、我々クラブが民間としてできるということは限りがあると思います。やはり行政中心に検討いただくということになろうかと思いますが、これは私の個人的な希望も含めて、年内に具体的な大きな方向感というのは出てくればいいなと、きっと出てくるのではないかと思っております。駅近くに。


——全てはコロナ禍というこの現状が原因だと思いますが、なかなかクラブとサポーターないしは我々メディアも含めて物理的な距離というのは広がってしまっているというのは実情としてあると思います。満員を目指していくというお話もありましたが、クラブとしてそういった外部への発信、アプローチ、そういった部分に関してビジョンがあれば教えてください。


■山室社長:

コロナに関しましては、従来から万全の感染対策を打って準備をしているつもりではありますが、ここに来てオミクロン株というものが出てきておりますけども、基本的には我々がやることは同じなのかなと。従来通りにきちんとした感染対策、マスクであったり、声を出さないことであったり、接触しなかったり、きちんと消毒したりということを徹底してやっていく。これに尽きるのかなと思っております。その上で多くの方がスタジアムでリアルに試合を観戦できるということを実現したいと思います。ですから、ファン、サポーターの皆様のご協力というのが不可欠になるかと思いますので、そちらについてもよろしくご理解をいただければと思います。


——昨年はクラブとしても納得のいくシーズンではなかったと思うんですけども、上手くいかなかった原因をどのように見つめて、今日の新体制発表を迎えるあたってどのような準備を意識して、チーム編成、チーム作りをしてきたか教えてください。


■大熊GM

(昨シーズンは)非常にタイトなスケジュールの中で、選手層というものがいかに大きいかを感じました。レギュラーじゃない強化体制、例えばエリートリーグもやったり、育成選手の育成の加速を上げるとか、いろいろと取り組んできたんですけども、先ほど言ったようにJ1の色んなレギュレーションが変わったり、降格が4クラブという中で競争のレベルが常に変化して上がっていっている中で、さらに選手層を上げなくてはならない。

我々にも経営というものがある中で、だからこそ育成であったりポリバレントだったり、若手の選手を育てる、清水に入ったら代表になれるんだ、良くなるんだ、育成してもらえるんだという形の育成型チームというのを確立するというところが非常に重要なのかなと思っています。その中の基軸としてアカデミーがあって、今回その通りになったというか、ありがたく松岡、鈴木が(代表に)若い年代で入りました。ここを継続するというのは凄く大変なんですけど、皆さんの力も頂きながら、どんどん海外に移籍しながらどんどん清水に戻ってくると、そういうような循環型の、本当の育成型クラブ、そういうものを作り上げていくことが我々の色にもなっていくのかなと、心から思っております。

そこをやっていかない限り難しいというところがあるのと、(上手くいかなかった原因が)どうしてかっていうところは、シビアにいうと本当の中心選手がJ1で抜けたときに、我々がどういうふうにやっていくかというのは、リスクヘッジじゃないですが、かけ算のチーム力として考えておかないと本当に厳しいリーグだなと正直思っています。そこでクラブの理解も得て、変化を加えたというのは実質あります。ただその変化がかけ算になるかどうかというのが、またそこがチームは生き物ですので、クラブ力であったり、スタッフワークだったり、強化と現場とのコミュニケーションであったり、そういうものが非常に重要なのかなと思っています。


——白崎選手が帰ってきてくれるって凄く嬉しいことだと思うんですが、どのようなところを評価して、チームとしてどんなことを期待していますか?


■大熊GM

彼はFC東京の育成出身で、私がFC東京のトップの方をやっていたときに「こういう選手がいるよ」と名前が挙がるほどの素質のある選手でしたが、清水を支えた選手が厳しい環境を求めて、自分の意思でまた戻ってきてくれるというのは本当に心強く思っています。

ただ彼の素質からすると「努力に優る天才なし」ではないですけども、彼が本当に代表とかを目指して、清水がタイトルを獲るために先頭を走る、そういう能力の持ち主だと思うので、敢えて厳しいことを言うと、有言実行で清水を経験したことを生かして、清水を引っ張っていってもらいたいとふうに心から思っています。


——先ほど「育成型クラブ」という言葉であったり、「若手でポテンシャルのある選手が」という話がありましたが、その中でも最若手である静岡学園の川谷であったり、清水ユースから加藤、千葉が入りました。彼ら高校生ルーキーに期待している部分、また、どういう選手になってほしいかという部分についてお聞かせください。


■大熊GM

年齢が18だから出場できないとかは思っていなくて、加藤であったり山原であったり川谷であったり菊地であったり、千葉なんて、夏にトップの練習に参加してU-20へ飛び級と、稀有な存在であり、そういう素質を持った選手だと思っております。

ただ、J1の壁、また競争というのは激しいものだと思うので、正直に言うとトップの練習をしても彼の力というのはなかなか表現できなかったんです。それが、夏を経験してU-20へ行くことによって「自分がU-18じゃなくてU-20にも通用するんだ」という自信が付いたときに、やはりトップでもエリートリーグに出たら急に「こんなにできるんだ」という表現ができたという意味では、若手という伸び率というのが凄いあると思います。他のチームから移籍した選手ではない、そういう伸び率とか加速は凄いものがあると思います。そういう意味では、鈴木や松岡もそうですが、彼らには年齢に関係なくその競争に堂々と勝ってもらい出場することが、清水の「育成型クラブ」というものをさらに確固たるものにしていくというふうに思っております。


——去年苦労した中で、怪我人が多かったということがあると思いますが、怪我にもいろいろ種類があるので一概には言えませんが、クラブとして対策など具体的なものがあれば教えてください。


■大熊GM

1つは、オペに関して言えば、第2オピニオン、1人のドクターだけではなく複数のドクターにチェックをしてもらい、オペも全国的なスペシャリストにしてもらうなど、いろいろな工夫をしております。

ただ、それは怪我をしてからの対処ですから、その前段階のコンディション作りをするため、この度新田氏をコンディショニングコーチとして選任しました。

また怪我の履歴集め、左右バランスであったり、そういう強化すべきところを各選手に合ったメニューを作って怪我をしないようなコンディショニングを作ること。そして医学や治療法も日々進化している中で、リース器具の入れ替えなどの部分も変化をキャッチしながらやっていこうと思っています。また、我々もドメスティックにならないよう、コンディショニングチームが外から学ぶようなマインドを持つことも非常に重要ということを、現在、医療チームと話しているところです。


新体制発表の模様は、youtubeからご覧いただけます。



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●【2022シーズントップチームスタッフ新体制のお知らせ】
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