11月19日(水)東海大学付属静岡翔洋小学校(5,6年生 112名)にて『Jリーグ環境教育授業』を実施し、<Jリーグ気候アクションアンバサダー>の伊東 輝悦クラブアンバサダーが講師を務めました。
『Jリーグ環境教育授業』は、Jリーグ気候アクションの一環として、子ども達が気候変動の現状や原因を学び、環境問題を「自分ごと」にしてもらい、身近な行動変容の機会を創出すること、将来の気候アクションを担う人材育成の第一歩とすることを目的に、今秋より各クラブホームタウンの小学校にて開催しています。
今地球に何が起こっているか、伊東アンバサダーと一緒に学ぼう
まず初めに伊東アンバサダーより「夏がどんどん暑くなっていると思う人?」と問うとほぼ全員が手を挙げ、「地球温暖化」という言葉も見聞きしたことがある児童がほとんどでした。エスパルスの選手たちも同じように感じています。試合中に飲水タイムが設けられたり、突然のゲリラ豪雨や雷で試合を中断したりすることもあり、Jリーグの試合にも影響が出てきています。サッカークラブであるエスパルスにとっても環境問題は他人事ではありません。Jリーグでは、こうした気候問題に対して行動することを「気候アクション」と呼んでいます。
続いて気候変動の問題についてわかりやすく説明した『Future Kid Takara』というアニメを見ました。地球に今起きていることや、外で遊んだりスポーツをすることにも影響が出ていることが紹介され、児童たちは真剣な目で途中メモを取りながら視聴してくれました。暑さ指数(WBGT値)31を超えると屋外での運動が原則中止となること、プールの中でも汗をかいて熱中症になりやすいことなど、児童たちにとって身近な内容も含まれ印象に残ったようでした。
昨年まで現役選手だった伊東アンバサダーは、「昨年の夏、練習試合中にあまりの暑さに鳥肌が立った。来年の夏も頑張れそうにないなと思い、引退を考えるようになった。」と話し、サッカー選手にとっても小学生の皆さんにとっても大変な問題になってきていることを伝えました。
「気候アクション」をたくさんの人に広めよう!
次に、児童の皆さんに自身が行っている「気候アクション」を聞いてみると、ペットボトルのごみを分別している、学校で下級生に向けたゴミ拾い活動をした、学校の行事で三保の海岸清掃をしたなどと教えてくれました。伊東アンバサダーは、身近なところでマイボトルを使ったり、エコカーに乗換えをしたり、食べ物を残さないようにしています。
そして「気候アクション」に取り組んでくれる身近な仲間を増やすためにどんなことができるかを考えました。グループで活発な話し合いが行われ、人気のアニメやゲームとコラボする、友達から友達へたくさんの人に伝えていく、ポスターやインターネットで知らせる、自分からボランティア活動に参加して意識を高める、気候アクションに関するゲームをつくる、環境イベント、体験会や展示会を行うなどといった意見が出ました。
また、中にはエスパルスとコラボして、スタジアムの大型ビジョンで環境問題について流す、スタジアム内のプラスチックコップを紙コップにする、スタジアムの飲食エリアにリサイクルボックスをたくさん設置する、ハーフタイムに環境に関する劇をやるなどといったアイデアもありました。
授業のまとめ
最後にエスパルスが取り組む環境活動 エスパルスエコチャレンジについて紹介しました。また、地球温暖化対策のためのデコ活啓発など、日頃よりクラブと連携している静岡市GX推進課の宮崎さんより「地球の平均気温が170年前に比べ約1℃上がりました。たった1℃ですが、地球には色々な影響が出ています。今日考えてくれたアイデアを形にして1つずつでもできることに取り組んでください。」とコメントをいただきました。
そして、伊東アンバサダーより、「今日学んだことを考えながら実践してほしいと思います。インターネットや本、人に聞くなど学ぶ方法は今たくさんあると思うので、気候変動について理解を深めていってほしいと思います。」と最後にメッセージを送り、授業は終了となりました。
児童たちからは、暑いなと思っていたのが深刻な問題だった、アニメが面白かったしみんなで考えるのが楽しかった、未来についてもっと知り環境問題を解決したい、みんなが1つでもやれば大きなこととなり変えていける、もっと気候アクションを知りたい、CO2を減らすために空気中のCO2を吸収する何かを作りたい、CO2を出さないよう小さなことから気をつかいたいといった素晴らしい感想をたくさんいただきました。
東海大学付属静岡翔洋小学校の皆様、ありがとうございました。今回考えてくれたアイデアをもとに、いつか一緒に環境保全や三保地区を盛り上げる活動ができるとよいですね。引き続き学校で取り組む「たんQ(探究)」活動を応援しています。
また、静岡市GX推進課の皆様、授業をご見学いただいた皆様にも御礼申し上げます。
